アルバイト・パートブラックバイトから学生守れ…3機関連携し窓口
学生らアルバイトにサービス残業や長時間労働を強いる「ブラックバイト」問題に対し、京都府と京都市、京都労働局が改善に向けた方策を考える協議会を18日に設立する。
人手不足に悩むサービス業を中心に、アルバイトなど非正規雇用の求人が増えており、学生の街・京都でも問題解決に本腰を入れる。
協議会は、各機関で労政を担当する部長級職員で構成。新たに相談窓口を設置し、3者で情報共有を図るなど連携を強化して対応にあたる。
京都労働局には「給料が支払われない」「辞めさせてもらえない」といった相談が寄せられているといい、協議会では企業や大学向けのセミナーなどで啓発活動にも力を注いでいく。
厚生労働省によると、労働局が自治体とブラックバイト解消に向けた協議会を設置するのは全国初。京都労働局の担当者は「仕送りが減ってアルバイトせざるを得ない学生もいる。学業に支障を来さず、安心して働ける環境を整えたい」と話す。
非正規の担い手
ブラックバイトが問題化する背景の一つに、非正規雇用者の増加が挙げられる。
総務省の労働力調査によると、就業者に占めるパートやアルバイトの割合は、1994年の20・3%から2015年は37・5%に上昇。厚労省は「非正規労働者でも責任の大きな仕事を任せる職場が増え、労働条件が厳しくなっている」と分析する。
府内では、好調な観光需要を受けて宿泊や飲食サービス業を中心に人手不足の傾向が強まり、1月の府内の有効求人倍率(季節調整値)は近畿で最も高い1・28倍に。1973年12月(1・32倍)以来、約42年ぶりの高水準となった。
一方、正社員に限った有効求人倍率は0・93倍。全体の求人数の6割弱は非正規雇用が占める。人口10万人当たりの学生数が6188人と全国トップの府内では、「学生が非正規雇用の貴重な担い手になっている」(京都労働局)のが実情だ。
「トラブル」6割
国も対応を急ぐ。厚労省は昨年8~9月、アルバイト経験のある大学生や専門学校生ら1000人を対象に初めて実態調査を実施。「労働条件を示した書面が交付されない」「準備や片づけの時間の賃金が支払われない」など、職場でトラブルがあったと回答したのは6割に上った。
こうした事態を踏まえ、同省は2月に学生バイトのトラブルについて、具体例と対処法をまとめたチラシを作成。4月からは、各都道府県の労働局職員が地元の大学で学生の相談に応じる取り組みを始める。