総合建設作業員の就労履歴、340万人一元管理 鹿島などと国交省
鹿島や大林組などのゼネコン(総合建設会社)と国土交通省は、全国の建設現場で働く約340万人の作業者の就労履歴を一元管理するシステムを構築する。現場ごとに記録する情報を集約して「誰が」「いつどこで」「どのような仕事をしたか」が簡単に分かるようにする。人手不足が深刻になるなか、技能や経験に基づいて待遇を改善すると同時に、最適な人材を見つけやすくする。
国交省と、建設大手を中心とした日本建設業連合会(日建連)、中小建設会社の団体などで7月中にも協議会を立ち上げる。詳細は協議会で詰めるが、新たに開発するシステムで、各社の既存システムから必要な情報を集める方法が有力だ。
具体的には、作業者一人ひとりにIDを発行し、現場名や担当した仕事、保有資格などのデータを集める。全国どこで働いても履歴が蓄積できるようにする。建設会社は新システムを使って、必要な技能などを持った人材を見つけやすくなる。2017年度をメドに運用を始めたい考えだ。
データは転職や報酬の決定などでも役に立つ。作業者自身が経験や技能を示して待遇改善につなげることもできる。
建設作業者は賃金の低さなどから、新たな人材を確保しにくいのが実情だ。今後は高齢化も進み、人手不足感が強まる懸念がある。国交省によると型枠工や左官など6業種は14年まで4年連続で不足の状態にある。日建連は25年までに新たに77万~99万人の働き手を獲得しないかぎり、工事の需要に対応できなくなる可能性があるとみている。