東北6県の有効求人倍率、バブル期並みに 5月1.22倍

総合東北6県の有効求人倍率、バブル期並みに 5月1.22倍

東北の人手不足が一段と厳しさを増している。厚生労働省が26日発表した東北6県の5月の有効求人倍率(季節調整値、パート含む)は1.22倍と前月比0.03ポイント上昇した。東日本大震災後で最も高く、バブル期の1991年11月の水準に相当する。これまでは被災地の求人増が上昇のけん引役だったが、最近目立つのは北東北での求職者数の減少だ。仕事に就いた人が増えたほか、人口減で働き手が減っている。

有効求人倍率は6県全てで上昇した。特に上昇幅が大きかったのが、青森、岩手、秋田の北東北3県だ。青森県は前月比0.07ポイント上昇の0.94倍で過去最高を更新。秋田県も0.06ポイント上昇の1.06倍と過去最高だった。岩手県は0.03ポイント上昇の1.23倍と震災後で最も高かった。

求人倍率が上昇した主因は求職者数の減少だ。北東北3県の5月の有効求職者数(原数値)は1年前に比べいずれも10%前後減った。青森県では4月、新規の求職申込件数が初めて8000件を割り込んだ。緩やかな景気回復で堅調な求人が続き、すでに仕事を得た人が増えた結果だが、人口減の影響もじわりと出ている。

総務省が5月に発表した労働力調査によると、北東北3県の2014年平均の労働力人口(15歳以上、推計)は5年前の09年に比べて4~6%減った。1%減にとどまった宮城県に比べ、減少率の高さが目立つ。

青森労働局は「あまり良いことではないが、人口減で求職者が減った結果、有効求人倍率が上がる傾向が出ている」(職業安定部)と指摘する。岩手労働局も「この先求人が伸びることは考えにくい。求職者が減って求人倍率が上がる状況が続く」(職業安定課)と口をそろえる。

青森労働局は「今後は(これまで求職活動していなかった)女性が働きやすい職場づくりなどを進める必要がある」と話す。

一方、南東北では被災地の宮城、福島で有効求人倍率が高止まりしている。5月は宮城県が前月比0.01ポイント上昇の1.31倍、福島県も同じく0.01ポイント上昇の1.44倍だった。宮城県では有効求人数が震災前のおよそ2倍で推移しており、沿岸部の石巻市や気仙沼市の有効求人倍率(原数値)は1.5倍を超える。

宮城労働局の土田浩史局長は「(人口が増える)仙台市を持つ宮城県は別だが、東北全体では人口減少で求人倍率が上がるという現象が起こりつつある」と指摘する。