総合企業サービス価格、人手不足や観光復調が押し上げ
日銀が24日発表した2014年度の企業向けサービス価格指数は、消費増税の上乗せ分を除くと、前年度を0.7%上回った。人手不足解消のための賃上げや円安による国内観光の復調など4つの要因が押し上げた。サービス価格の上昇は消費者向けにも波及し、堅調に推移している。モノも含めた消費者物価指数(CPI)を下支えするかに関心が集まりそうだ。
価格の上昇要因は4つある。まずは人手不足に直面する運輸会社や土木建築会社が賃上げのため価格を引き上げるケースだ。道路貨物輸送は1.1%、土木建築サービスは4.4%上がった。人材派遣会社がベースアップを実施した取引先に対し、派遣サービスの価格引き上げを求める動きも出ているという。
2つ目は円安に伴う観光の復調だ。外国人観光客が増えて、日本人の国内観光への回帰が進み、宿泊サービスは5.2%、バスなど道路旅客輸送は1.6%上昇した。
3つ目はシステム開発の需要拡大だ。企業が16年1月に始まる社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度に対応できるようにしたり、製造業が海外の生産拠点で使う工程管理のシステムをつくったりしている。好調な企業収益を背景に、企業が積極的な販売促進を仕掛けていることが価格押し上げの4つ目の要因だ。
サービス物価は消費者向けも前年比プラスで推移している。一方、モノとサービスを合わせたCPIは生鮮食品を除くベースで、2月に前年同月比0%まで伸びが鈍った。賃上げなどを反映して堅調なサービス物価が下支え要因となりそうだ。