総労働供給2%増加 内閣府試算、高齢者・女性参加で

総合総労働供給2%増加 内閣府試算、高齢者・女性参加で

内閣府は高齢者や女性の労働参加を高めることによって、日本のすべての労働者が働く時間を足し合わせた「総労働供給」を2%増やせるとの試算をまとめた。景気の緩やかな回復や団塊世代の定年退職で人手不足が進んでいる。高齢者や女性の労働参加を高めることがこの解消策の一つになるとみている。

働きたいのに働けない高齢者や女性は多い。60歳以上で就業を希望する高齢者は、2015年時点で102万人いる。出産や育児に専念しているが就業を希望する女性は95万人。家で年老いた家族らの世話で仕事に就いていないが、就業を希望する人も13万人いる。試算はこれらの人が短時間労働者として働いた場合に、総労働供給がどれだけ増えるかを調べた。

女性の労働参加を高めるには、家で仕事ができるテレワークや働く時間を柔軟に選べるフレックスタイムの導入などが欠かせないと内閣府は指摘している。働いている間に子どもや老親を世話してくれる保育所や介護施設の整備も課題となる。

高齢者雇用では北欧諸国の取り組みが参考になると提言している。2000年から10年までの65歳以上の労働力率の変化幅をみると、スウェーデンが3.2%、ノルウェーが7.1%、フィンランドが4.1%それぞれ上昇した。これに対し、日本は2.7%下落しているためだ。

北欧諸国は働く時間を柔軟に設定できるほか、高齢者が新たな仕事に取り組めるような能力開発制度が充実している。高齢者の労働参加を高めるには、まず、定年制度など日本の慣行の見直しが課題になりそうだ。