働きやすさの情報公開 大阪新卒応援ハローワーク

新卒働きやすさの情報公開 大阪新卒応援ハローワーク

大阪新卒応援ハローワーク(大阪市北区)は、働きやすさの基準を独自に設定し、一定水準を満たしている企業を集めた合同説明会を企画して、就職活動をする学生らの関心を集めている。新入社員の育成にたけた中堅・中小企業の魅力を発信するとともに、早期離職の解消につなげていくのが狙いだ。

働きやすいポイントの基準を満たす企業が参加して開かれた合同説明会=2日午後、大阪市北区の大阪新卒応援ハローワーク

企業がハローワークで大学卒業予定者らの求人を提出する際、労働条件の明示に加え、平均勤続年数や月平均残業時間といった職場情報を提供することが若者雇用促進法で義務付けられた。ただ、学生の多くは、新入社員の定着や育成に優れた中堅・中小企業の情報があっても、インターネットなどで得た一部の情報の影響で応募しないケースも見られるという。

そこで同ハローワークは、働きやすさを学生に分かりやすく伝える独自のポイントを12項目設定。3項目以上を満たした企業を集めた合同説明会を企画した。各社の数値を一斉に公開。学生らが比較できるのも特長だ。

項目の創出には、日頃学生から受ける相談内容などを踏まえた。「過去3年間の新卒者離職率が15%未満」「前年度の月平均残業時間が25時間未満」などを提示。女性の活躍推進が国レベルで図られる中、「募集職種での女性比率20%以上」の基準も。通勤時間にも着目し「駅からの徒歩時間10分以内」も盛り込んだ。

7月に府内の14社が集まった説明会には、来春卒業予定の学生と既卒3年以内の若者計155人が参加。アンケートでは「参加してよかった」割合が約9割だったという。

京都や神戸の新卒応援ハローワークと連携した企画の一環で8月にも同様の説明会を実施。14社に対し173人が集まった。大阪市北区のIT企業の人事担当者(53)は「入社してから職場環境に納得できず離職につながるのは社員と企業双方にとって不幸。最初に分かってもらったほうがいい」と情報公開の手法を評価。熱心に参加していた阪南大4年の学生(21)=同市港区=は「有給や残業時間は企業を選ぶ参考になる」と歓迎していた。

同ハローワークの稲葉隆由所長は「働きやすさを数値で示せば説得力が生まれる。企業に関心を持つきっかけにしてもらい、その後にぜひ人事担当者とやりとりしてほしい」と呼び掛けている。今後、施設内で学生らに示す企業PRシートなどでも独自基準の反映を検討していく。