総合ブラック企業の見抜き方 判断のためには企業情報の整理が不可欠
従業員に法定時間を大幅に超える労働を残業代ナシに強いてくるなど、働き手を虐げて利益を上げるブラック企業。問題となって久しいが、その数は減らない。それを見抜くすべはあるのだろうか。
「ブラック企業は一旦入社してしまうと、新入社員の勤勉さにつけ込んできます。もっと働けないのはお前が不真面目だからだ、と。そうなると良心の呵責に苛まれ、なかなか辞めることができない。入社、いや応募する前にブラック企業を見抜くことが大事です」と話すのはNPO法人「POSSE」代表で若者の労働相談、労働法教育などを行う今野晴貴氏だ。
その判断のためには企業情報の整理が不可欠。募集人員があまりに多い、また頻繁に採用活動をしている企業は、離職率が高い可能性がある。
加えて給与欄にも注目したい。「月給●万円以上」としか表記がない場合も要注意。
「実は最近発売された『就職四季報2017』が、面白い取り組みを始めたんです。初任給の欄は必ず、基本給と手当を別々に表記しなければならないと。それができない企業は『回答なし』と記載されてしまう。皆さんがご存じの某大手企業も『回答ナシ』になっています」
求人詐欺を見抜く有益な情報源ができたと今野氏。ほかにも3年後離職率や勤続年数など『就職四季報』は大いに参考になるという。
逆に情報収集のあてにならないのが、OB訪問だ。
「ブラック企業で働いていても、当人にもプライドがあって、なかなか本音は言えないものです。それよりも周囲の人に、その人の生活ぶりを伺います。例えば友達の親戚などに、志望の会社に勤める人の家族がいたら、結婚しているか、子供がいるか、きちんと帰宅しているか、健康状態はどうか、など聞いてみるんです。言葉はウソをつきますが、暮らしぶりはウソをつかないですから」
あとは会社に労基署の捜査が入っていないかを調べるそう。
「よほどの違法でない限り、労基署の捜査は大きな事件として報じられないので、見落としている可能性がありますから。しかし図書館で大手4紙の記事を遡って検索するだけでも、意外とこの手の記事は見つかるんです」