DODA「ITエンジニア転職人気企業ランキング2015」をどう読む? ベテランヘッドハンターに聞いてみた

中途DODA「ITエンジニア転職人気企業ランキング2015」をどう読む? ベテランヘッドハンターに聞いてみた

DODAが調査した「転職人気企業ランキング2015」によると、ITエンジニアが選んだ転職人気企業は、1位がグーグル、2位がトヨタ自動車、3位がNTTデータという結果になったのだそうだ(22~39歳のホワイトカラー系正社員の男女が対象。2015年3月20日~3月26日調査)。

しかし、この中には日系/外資系や、SIer/ネット系など、いろいろなタイプの会社が混在している。どういう人が、どのような会社に向いているのか。この見分け方について、キャリコネニュースがベテランヘッドハンターのM氏に話を聞いた。(文:キャリコネニュース編集部)

外資系企業は「日本法人の裁量」を見極めるべき

※企業名のリンク先は口コミサイト「キャリコネ」の各企業ページ(以下同じ)

順位 企業名
1 グーグル
2 トヨタ自動車
3 NTTデータ
4 Apple Japan
5 ソニー
6 ヤフー
7 日本マイクロソフト
8 日本アイ・ビー・エム
9 楽天
10 日立製作所

調査に対するコメントには、グーグル(1位)を選んだ人から「最先端技術に関わることができそう」「伸び伸び働ける環境がありそう」といった理由が多くあげられた。

この結果には、M氏も納得だという。外資系企業の中には日本法人に裁量を持たせず、本国エグゼクティブが「日本を植民地のように思っている」ところもある。そんな会社では、とても働きやすいとはいえない。

「その点、グーグルは、サービスの日本市場向けカスタマイズにも携わることができるし、エンジニアにも十分投資している会社なので、転職先として文句なくお勧めできます」

その一方で、実名は明かされなかったが、人気ランキング上位の有名企業でも日本法人の裁量が小さいところがあるという。そういう企業は給与が高くても、キャリアアップにつながりにくいというから、十分な見極めが必要だ。

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「より大手を目指すか、ネットに転向するか」SIerの悩み

順位 企業名
11 リクルートホールディングス
12 野村総合研究所(NRI)
13 全日本空輸(ANA)
14 本田技研工業(Honda)
15 富士通
16 アマゾン ジャパン
17 電通
18 任天堂
19 パナソニック
20 日本電気(NEC)

SIer(エスアイヤー)業界では、NTTデータ(3位)が人気だ。しかしM氏によれば、今後は「クラウド化に伴い開発工程の簡略化」が進み、公共分野や金融分野の予算が減るので、業界の将来性は高くないと見る。

「NTTデータと野村総合研究所(12位)、”FNH”といわれる富士通(15位)、NEC(20位)、日立製作所(10位)のエンジニアは、20代のうちに一度はネット系企業への転職を検討すべきでしょう。30代になってからでは、もう遅いですね」

大手企業で一部の工程しか担当した経験がないと、転職可能性が高まらない。「自分は大企業出身だから、引く手あまたに違いない」と自信満々だった転職希望者が、小さなネットベンチャーからも不採用を下されることがあるらしい。

とはいえ、当面SIer業界で生きていきたいエンジニアにとって、より大手企業への転職は選択肢になりうるかもしれない。その意味でも”FNH”や二次請け以下の会社から「自分はNTTデータに転職できるのだろうか?」といった診断は気になるのではないか。

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最近人気の「楽天」VS「リクルート」の違い

順位 企業名
21 キヤノン
22 日本オラクル
23 東日本電信電話(NTT東日本)
24 NTTドコモ
25 ソフトバンク
26 キーエンス
27 クックパッド
28 東芝
29 アクセンチュア
30 日本航空(JAL)

またM氏は「最近、転職者の間でよく比較される」リクルート(11位)と楽天(9位)について語った。ともにエンジニアの待遇はよいが、「ボトムアップの自由度」を求める人にはリクルートが向いている傾向があるという。ワークライフバランスへの配慮もきめ細かい。

「楽天はこのランキングでもトップ10に食い込むなど、人気度があがっています。仕事はそれなりにハードですが、転職者の話によれば、賞与が高いなど待遇の満足度は高い。事業買収などとともに、トップダウンでの指示が強いタイプの会社ですね」

もちろん、トップダウンというだけで働きにくい職場といえないことは言うまでもない。トップマネジメントレベルでの検討も厳しく行われていることだろう。

同様のネット系企業としては、順位は高くないがクックパッド(27位)も転職先として有力だという。最近の「お家騒動」の行方は気になるところだが、新技術を取得したいエンジニアにとっては、依然として注目の職場といえるようだ。