人材会社が退職指南の場合、助成金支給せず 厚労省方針

総合人材会社が退職指南の場合、助成金支給せず 厚労省方針

再就職支援のための国の助成金に絡み、人材会社が企業の人員削減を支援していた問題で、厚生労働省は7日、人材会社が退職を指南した場合は助成金を不支給とする方針を明らかにした。また、過去に助成金を支給した事例で退職の強要に当たるような事例がなかったかどうかも調査する。

7日開かれた、民主党維新の党の合同会合で、厚労省が明らかにした。

問題となっているのは国の「労働移動支援助成金」で、企業の事業縮小で離職者が出る場合、再就職支援を人材会社などに委託すると企業に支給される。厚労省は、再就職支援を受託した人材会社が、企業に人員削減も指南しているケースがあるとして、支給要件の厳格化を検討してきた。人材会社が退職者を作り出し、稼ぐ仕組みになっているためだ。

ログイン前の続き厚労省は4月以降、人材会社が人員削減の指南と再就職支援の両方に関与した場合、助成金の支給対象から外す。具体的には退職勧奨の実施を提案したり、勧奨の仕方をまとめたマニュアルを渡したりすることは問題があるとして、人材会社に対して関わらないように通知を出す。

この問題を巡っては、製紙大手の王子ホールディングス(HD)の子会社で実施された人員削減で、人材大手テンプHDの子会社が退職の指南と再就職支援の両方に関与して、王子が助成金を受け取っていた。王子は低評価の社員を「ローパフォーマー(ローパー)」と呼び、退職を迫っていた。

厚労省は、退職のさせ方に問題がなかったかも調査する。王子HDについては、助成金支給の有無に関係なく、2014年4月以降に退職勧奨を受けて辞めた全社員から、違法な退職強要に当たるような事例が無かったか調べる。また、他社でも助成金を受け取った退職者を調査する。まず昨年12月ごろに助成金の支給対象になった500人を緊急に調べる。ただ、退職強要が疑われる事例があっても、「違法かどうかは司法判断で、既に支給した助成金の返還を求めることはできない」(担当者)としている。