アルバイト・パートパート・アルバイトの定着を促す3ポイント
パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
今月の「アイデムオリジナル調査」はパートタイマー白書で行ったアンケート調査から、人の定着について考えてみたいと思います。
弊社発行のパートタイマー白書は、企業と労働者の双方にアンケート調査を実施し、雇用の現況を浮き彫りにすることを目的としています。平成20年版の白書は「人材の定着」をテーマに掲げました。以下、パート・アルバイトとして働いている20歳以上の男女に行った調査結果(有効回答数1,083人)を見ていきます。
自分の都合に合うか
まず、現在の勤務先を選んだ理由から見ていきましょう。
パート・アルバイトに現在の勤務先に就職を決めた理由(複数回答)を聞いたところ、「勤務時間や勤務日が自分の希望に合っている」が71.2%で最多でした。次いで「通勤時間が短いことや通いやすさ」53.5%、「自分がやりたい(興味のある)仕事である」27.5%、「働きやすそうな雰囲気であった」26.6%、「他の会社と比べて賃金が高い」19.0%の順となっています。
続いて、パート・アルバイトという働き方を選んだ理由(複数回答)を見ると、「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」が58.3%で最多でした。
これを種別で見ると、主婦は「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」68.1%、「家事や育児との仕事の両立を図りたいから」61.5%で、6割以上を占めています。一方、学生の最多は「本業(学業)のかたわらに働けるから」で80.4%、次いで「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」が49.3%でした。
以上2つの調査から、パート・アルバイトが仕事を選ぶ条件として最も重視しているのは「自分の都合に合うかどうか」ということが言えると思います。
働きにくいと感じるところ
また、現在の勤務先で、「どのようなところが働きやすいと感じるか」を聞いたところ(複数回答)、「勤務時間や勤務日が自分の都合に合わせられる」が最多で70.9%でした。次に多い「職場の人間関係が良好である」が40.8%なので、パート・アルバイトにとって自分の都合で働けることは、いかに重要であるかが表れた結果となっています。
では、パート・アルバイトが働きにくいと感じるのはどこでしょうか。
現在の勤務先で、「どのようなところが働きにくいと感じるか」を聞いたところ(複数回答)、意外な結果が出ています。最多は「特に働きにくいと感じるところはない」で、30.5%でした。パート・アルバイトという制限のある働き方だと職場で過ごす時間も、仕事の範囲も限られているので、不満を感じる場面が少ないのかもしれません。
以下、上位5位までを見ると、2位「評価が賃金に反映されない」26.2%、3位「仕事ぶりに応じた評価がなされない」17.5%、4位「仕事の繁閑によって急な残業や就労時間の短縮が発生する」15.9%、5位「上司の指示が明確でない」14.7%となっています。評価に対する不満と、実務で生じる不満に分かれています。
定着を考えるときのポイント
辞めようと思うときについても、見ておきましょう。
パート・アルバイトとして働いている中で、「どんなときに辞めようと思うか」を聞いたところ(複数回答)、「職場の人間関係が良くないとき」が最多で45.5%でした。次いで、「仕事内容に比べ賃金が割に合わないとき」36.9%、「頑張っても何の評価もされないとき」33.7%、「納得のいかない理由で上司に叱責されたとき」29.0%、「何年働いても賃金が上がらないとき」28.6%となっています。
評価に関する不満が多くあげられていますが、最多は人間関係です。人間関係は働きやすいと感じる理由の2位にも挙げられており、仕事を続けていく上での大事な要素と言えます。
最後に、さまざまな調査結果を踏まえた上で、パート・アルバイトの定着を考えるときのポイントを3つあげてみたいと思います。
まず、勤務シフトです。できるだけ個人の希望に沿ったシフトを組むことが大切です。急な残業をお願いするときは、都合を聞くなどの配慮も必要です。また、募集している時間帯や労働時間が希望に合わないと、応募の段階で選ばれないということも考えられます。さまざまな勤務シフトを用意することは、応募者を集めることにもつながります。
次に、仕事の評価です。評価をされないことは不満の上位にあげられており、退職の引き金にもなりかねません。評価は、時給を上げることだけではありません。あいさつや声かけなど、メンバーの1人としての認めも評価です。
そして、3つ目は人間関係です。仕事をスムーズに進めるためにも、良好な人間関係を築くことが大切ではないでしょうか。
