総合“求人詐欺”が急増 「募集と違う!」全国で相談が相次ぎ…1万件超
ハローワークの求人票が実際の労働条件と違うという相談が全国の労働局などに相次ぎ、厚生労働省の4日までの集計で、2014年度には1万2000件に上った。うち3割超の4000件以上で実際に食い違いを確認した。
放置すればいわゆるブラック企業へ労働者を送り込むことにもなりかねない。大学を通じた求人でも同様の相談があり、NPO法人「POSSE」の今野晴貴代表は「『求人詐欺』ともいえる深刻な事態。国や民間による効果的な対策が必要だ」と訴える。
厚労省によると、ハローワークや労働基準監督署などに寄せられた相談は、12年度7783件、13年度9380件、14年度1万2252件。うち13年度の41%(3815件)、14年度の36%(4360件)の求人で、食い違いが確認された。
12年度は、多数の相談が寄せられたことを受けての試行的な調査。各労働局に報告を求めた13、14年度の相談の内訳は「賃金関係」が最多で、「就業時間」「職種や仕事の内容」も多かった。
POSSEが12年に受けた同様の相談は24件で、14年は88件に増加。ハローワークの他、大学やインターネットを通じた求人も多い。
例えば、大阪府の20代男性はハローワークで「携帯電話の電波調査員」の求人に応募したが、電話営業をさせられた。
岡山県の20代女性は、大学の企業説明会で携帯電話販売会社を知り「試用期間2カ月」との説明を受けて就職したが、2カ月間は契約社員で、正社員試験が別にあった。
厚労省によると、職業安定法は、求人時の労働条件の明示を義務付けている。ハローワークや大学に嘘の求人を出した企業を直接処罰する規定はない。自社サイトなどで虚偽の条件を示し、企業が直接募集した場合は罰則を科している。