「週休2日制」の意味を多くの人は誤解している

総合「週休2日制」の意味を多くの人は誤解している

企業の募集要項を見て「この会社は良さそうだ」と思っても、使われている言葉の意味を知らないと出されている条件を誤解してしまい、転職した後に「聞いていた話と違う!」となってしまいかねないので注意が必要です。

よくあるのは「週休2日制」に関する誤解です。これは週2日の休日がある週が1ヵ月間に1回以上ある制度を指すものです。完全に毎週2日の休日がある場合は「完全週休2日制」といい、両者は別物です。人材紹介業に携わっている人にとっては常識ですが、予備知識のない人はよく勘違いしてしまうところです。

募集要項で気を付けるポイントとしては、退職金制度もあります。大企業で働いている人は転職先に退職金制度が備わっていることを前提にして考えているケースがよくありますが、すべての企業が退職金制度をもっているわけではありません。退職金制度は企業の義務ではないので、中小企業には退職金制度がないところもあります。

そして募集要項に「退職金制度はありません」と親切に書く会社は少数派です。かくしてどの会社にも退職金制度があると思い込んでいる人は、募集要項に制度の有無が明記されていないのに退職金制度はあるものだと勘違いしてしまうわけです。

労働条件は必ず書面で確認せよ

年収の金額を見るときも注意が必要です。募集要項に月給45万円以上、年収600万円以上と書いてあるので「これなら年収を維持できる」と応募したところ、首尾よく年収600万円の条件で内定が出たとしましょう。労働条件通知書には600万円と記載されています。ところが入社してみると、1回目の賞与が在籍期間を按分されてゼロになってしまい、実際には600万円には届かないときがあります。

これを私たちは「理論年収」と呼んでいます。理論的には年収600万円の条件提示であるものの、1回目の賞与がゼロになるため条件提示額より実際の収入が低くなってしまうので、その年収を当てにして転職を決めた人は大変です。

ただし、こうしたケースではほとんど労働条件通知書に但し書きが添えられています。もし書いていなかったとしたら、その企業には問題があります。

したがって、募集要項もそうですが、労働条件通知書の確認も非常に重要です。書面による労働条件の明示は労働基準法で義務付けられています。条件提示イコール内定なので、労働条件通知書は内定通知書を兼ねているケースが多く、必ず書面で出てきます。

わからないことがあれば
遠慮なく質問し解決せよ

さらに当社の場合、候補者の方に内定が出たときは採用する企業にお願いをして、必ず条件提示面談を実施してもらうようにしています。ここでは企業側から内定を出した人に対し直接、就業規則や給与規定などについて詳細に説明してもらっています。

個人で転職する場合、そこまで依頼するのは気が引けるかもしれません。しかし書面に書いてある内容にわからないことがあれば、ちゃんと確認して100%解決しておくべきです。書面に記載されていない内容でも自分が気になっていること、その転職で解決したいと思っていることがあれば、それも当然確認します。入社承諾書にサインし、いまの会社を辞める手続きに入るのはそれからです。

残念ながら世の中には乱暴な会社もあって、「内定です。給与はこれだけです。いつからきてくれますか」と電話だけですまそうとするところもあります。そういうときは「条件について書面でいただけないでしょうか」「詳しく条件についておうかがいしてよろしいでしょうか」と要求したほうがよいでしょう。

書面がないまま入社すると、「話が違う」という状況が起こっても、「その証拠はどこにあるのか」となってしまいかねません。これも残念なことですが、入社前に聞いていた条件と実際は違ったという話は少なからず耳にします。そこに悪意がある場合も説明不足だった場合もあると思いますが、いずれにせよ「言った・言っていない」というトラブルは避けなければなりません。

とくに気を付けたほうがよいのが、知人の紹介で転職するケースです。どうしても知人への遠慮が生じるため、「知り合い経由の話だったので条件を書面にしてくれとは言い出せなかった……」、「詳細まで尋ねると、紹介者から『俺を信用していないのか』と思われそうで……」ということになりやすいからです。しかし、紹介してくれた知人が転職先や労働条件を保証してくれるわけではありません。

繰り返しになりますが、労働条件通知書は必ずもらうこと。そこには「就業規則に則る」と書いてある項目もあるので、必ず就業規則も見せてもらう。そして大事なことはすべて確認することが「話が違う」のトラブルを回避する予防策になります。