総合すき家、契約社員1000人採用 深夜営業 全店再開急ぐ 17年3月までに、アルバイトから800人
ゼンショーホールディングスは2017年3月までをメドに契約社員を1千人採用する。牛丼店「すき家」が対象でアルバイトらを登用する。店舗運営の中心を担う人材を契約社員として囲い込み、人手不足の解消につなげる。接客の水準が上がって売り上げが増え、人件費の増加を吸収できると判断した。人材確保を急いで深夜営業の全店再開にも道を開きたい考えだ。
低価格を前面に出すファストフードは店舗運営の多くをアルバイトに頼る。すき家も学生やフリーターのアルバイトに業務の多くを任せ、迅速な店舗展開を続けてきた。
だが昨春に過重労働問題で批判を受け、並行して進んだ国内の人手不足で一部店舗が営業休止に追い込まれた。営業継続した店も人手が減り、接客レベルが低下して客数減を招いた。サービス向上と営業時間の確保に向けて社員を厚く配置する運営に方針を転換する。
すき家で働く契約社員は現在、約500人。正社員とあわせて約1000人が店長を務める。全国に約2000ある店舗では1人で複数店舗の店長を兼務していた。
社員店長が常駐しない店に置くチーフと呼ばれるアルバイトの責任者を積極的に契約社員に採用する。アルバイトからの登用は700~800人程度の見通しで、残りは外部から採用する。1年ごとに契約更新し、正社員にステップアップする制度も用意する。
既に一部の店舗でチーフを契約社員として店長に引き上げたところ、接客レベルが改善して客数が回復したという。利益率は2ポイントほど向上した。人件費はかさむが「売り上げの増加で補える」(同社)としている。
契約社員は時給で賃金が決まるが、役職手当や賞与も支払うため年収が増える。最低ラインに設定する月100時間勤務の場合、年収はおよそ160万円でアルバイトと比べ5割ほど多い。アルバイトからの登用は即戦力となるうえ、職場の実情を知るため、定着面でもメリットがある。
一時は1200店にのぼったすき家の深夜休業は7月末で400店強が残っている。9月末までの全店再開は困難な情勢だ。契約社員の登用で店舗でのアルバイト教育を強化し、営業再開を加速させる狙いもある。
ただ、人手不足に悩む外食各社は雇用条件の見直しに動いており、ゼンショーが人材獲得競争に勝ち抜けるかは不透明だ。日本ケンタッキー・フライド・チキン(東京・渋谷)は今年度、アルバイトから正社員への中途採用数を前年度の倍の60人にする。すかいらーくもアルバイトの学生を積極的に新卒採用する。
