総合道内企業、49%「増やす」 来春新卒採用
2015年春の新卒採用で、採用を増やす道内主要企業・団体が49%に上ることが日本経済新聞札幌支社の調査で分かった。1年前の前回調査より12ポイント上昇した。小売りを中心に事業拡大が相次ぐほか、人材難に直面する建設関連でも戦力を確保する動きがある。生産年齢人口(15~64歳)が減少するなか、今後は人材の取り合いが激化する場面もありそうだ。
採用増の上位に並んだのは新規出店が高水準で、食品などの売り場を拡大するドラッグストア、スーパーだ。
ツルハグループは今春実績より4割多い約530人の採用を目指す。13年度は中国地方が地盤の同業、ハーティウォンツ(広島市)を買収するなど規模拡大を進めており、「今後も出店ペースを維持する」。アイングループは25%増の約350人を採用。「年50~60の出店を続けるために必要な人数」という。ファーマホールディンググループの採用数も100人と2倍強に増える見通し。
スーパー、コンビニエンスストアは9月にベルグループ(盛岡市)と統合するアークスグループ、業績改善が続くコープさっぽろ、自社企画商品の道外での販路拡大が続くセイコーマートが採用枠を広げる。
昨年以降、公共工事の増加やマンションの建設ラッシュで活況の建設や住宅業界は土屋ホールディングスが9割増の40人を採用する。担当者は「昨年は受注が増えたが、人手不足に悩んだ。技術者を中心に育てたい」と話す。建機レンタルのカナモトは51%増の80人。「東京五輪などの需要を見込むほか、関西以西での事業を伸ばす」
道内企業では本州以南で事業を拡大する企業が目立つ。物流のロジネットジャパンは54%増の約20人を採用する方針。「関東や関西での事業拡大を進め、若手を戦力として生かしたい」という。
今春並みと答えたのは29%に当たる17企業・団体。1年前とほぼ同じ割合だ。「地元では大口の雇用先が少なく、地域貢献を考慮して一定数を採っている」(ボールベアリング製造の北日本精機、芦別市)といった声もあった。
採用を減らすとしたのは5事業者で、昨年の調査の半数以下にとどまった。雪印メグミルクは定年退職者の再雇用を進めるほか、本州の生産拠点の集約にも取り組んでおり、来春の採用は50人と今春に比べ6割弱減る。
北海道旅客鉄道(JR北海道)は約270人と4人減る見通しだが、2年後に新幹線の函館開業が控えており、水準は「例年より数十人多い」。
北海道電力は泊原子力発電所(泊村)の再稼働の見通しが立たず、火力発電所の燃料費がかさむなど厳しい経営環境が続き、来春の採用数を未定とした。