新卒就業体験の単位認定推進 政府、積極的な大学を財政面で優遇
政府は20日、高等教育機関でキャリア教育を推進する一環として、インターンシップ(就業体験)の単位認定を積極的に取り組む大学や大学院に対し、運営費交付金の引き上げなど財政面で優遇する方針を固めた。同時に、大学側にはインターンシップの期間を数カ月から1年程度に延ばすよう要請、企業にはインターンシップの有給化を働きかける。
2015年度中に全国の大学などを対象に実態調査を行った上で、16年度からの実施を目指す。インターンシップは、学生にとって、就職活動の際に企業側にアピールする機会となることから年々、参加意欲が高まっている。人手不足に伴い人材獲得が激化する企業側にとっても、学生との接点を増やすことで新卒採用を有利に進めたいとの狙いがある。
一方で、インターンシップの期間は数週間程度と比較的短期であるケースが多く、学生の実践的な職業能力向上を期待する大学側と、学生との交流で若手社員のマネジメント能力底上げにつなげたいとする企業側の双方にとってメリットを享受しづらいとの指摘もあった。
政府の調査によると、インターンシップを単位として認定する制度がある大学は13年で全体の69.8%に上るが、制度を活用している学生は2.4%にすぎない。単位認定が進まないのは、専攻科目とインターンシップを受け入れる企業の業務内容との間にミスマッチがあるためで、政府は大学と企業の双方に働きかけ、より実践的な職業教育のあり方を検討する。インターンシップを単位として取得する学生の割合について「将来的には5割程度に引き上げたい」(政府関係者)としている。
受け入れ企業の開拓やインターンシップのプログラム開発など課題もある。実態調査でインターンシップの現状を詳細に把握し、大学側、企業側の体制整備につなげたい考えだ。