総合雇用紛争、金銭解決が9割以上 厚労省調査
厚生労働省は15日、解雇や賃下げなど雇用に関するトラブルの9割以上が会社が従業員に金銭を支払い解決していたとの調査結果を発表した。裁判で不当と認められた解雇を金銭補償などで解決する制度検討の材料にする。
労働局によるあっせん、労働審判、民事訴訟の和解の3つを調べた。調査期間は2012~13年で、計1498件。
あっせんは申し立ての受理日から労使間で合意が成立するまでの期間が1.4カ月(中央値)と短い一方、支払額(中央値)は15.6万円で少ない。利用するのは非正規労働者が多い。労働審判は申立日から審判の終了まで2.1カ月かかり、支払額は110万円、解決まで平均6カ月以上かかる民事訴訟による和解は230万円だった。
米英独仏伊のほかスペイン、デンマーク、韓国、オーストラリアの9カ国の制度も調べた。米国を除く8カ国は「解雇に正当な理由が必要」で、不当解雇の場合、原職復帰か補償金での解決が可能という。
政府は2014年にまとめた成長戦略で透明性の高い労働紛争解決制度の構築に向け、国内外の調査を実施すると盛りこんでいた。