総合求職者支援の東京しごと財団、中小に採用ノウハウ指導
職業能力開発を手掛ける東京しごと財団(千代田区)は6月、都内中小企業の採用支援事業を始める。3年で非正規1万5000人の正社員化を目指す都の政策実現を後押しするため、事業を拡大する。採用余力のある中小企業には若年層が就職を望まないミスマッチがある。正社員化を進めるには企業側にも自社の魅力を伝えるノウハウ指導が必要と判断した。
都内中小企業の人事担当者向け講座を新設し、大手志向の根強い若年層などを採用するノウハウを指導する。初年度は1回30社を対象に年12回開く計画で、参加は無料。正社員になれば大企業より重要な職責を担いやすいなど、中小企業で働く魅力を伝えられるように企業説明の文言や面談時の接し方を教える。
中小企業の事業内容や社内の様子を紹介する情報誌も年4回発行する計画だ。掲載は無料。大企業のような潤沢な採用予算がなくてもPRできるようにする。
本来、東京しごと財団は求職者側を支援する団体。都の正社員化政策でも非正規で働く若年層や中高年を支援する部分を請け負う。
都内中小企業で正社員として有給で就業体験する研修プログラムなどを1万5000人分展開する計画だが、若年層は研修を受けても中小企業に関心を持たない懸念が強いという。
過去に手掛けた就職支援プログラムでも若年層の就職決定率は低いのが現状。このままでは1万5000人分の研修を展開しても、都が目指す同人数分の正社員化は望みにくくなる。研修に協力する中小企業は採用余力のある有力就職先でもあるため、新事業で優先的に採用活動を支援し相乗効果を図る。
中小企業の採用支援事業は財団と同じく都が管轄する東京都中小企業振興公社(千代田区)も手掛けている。すみ分けを図る必要があるとみており、セミナーなどの内容に重複がないように連携を図っていく。