総合リクルート営業益5%減 16年3月期、海外展開のコスト増加
リクルートホールディングスの2016年3月期の連結営業利益は、前期推定比で5%減の1150億円前後になる見通しだ。人材関連や販促メディアなど国内事業は順調だが、海外での積極的なM&A(合併・買収)で生じたのれん償却費などがかさむ。好調な国内事業が生み出す資金を元手に、世界展開を進める投資を優先する。
売上高は1兆5000億円強と2割近く増えるようだ。海外M&Aが増収に寄与する。今年に入ってオーストラリアの人材派遣会社2社を計約350億円で取得、5月1日には欧州の美容予約サイト運営会社を完全子会社化するなど買収を加速している。海外売上高は4000億円を超え、全体の約3割(前期推定は24%)に高まりそうだ。
利益面では買収で生じるのれん償却負担が重荷となる。中長期で収益拡大が見込める企業なら赤字でも買収する方針で、今後のM&A次第では減益幅が広がる可能性もある。店舗用の無料レジアプリ「エアレジ」などIT(情報技術)関連投資も活発で、減価償却費も利益を抑えそうだ。
国内では景気回復による求人意欲の高まりで、新卒情報サイト「リクナビ」などの人材サービスや人材派遣の好調が続く見通しだ。販促メディア事業もインターネット経由の旅行や美容、飲食店の予約サービスなど全般に利用が伸びそうで、収益を下支えする。
同社が経営指標として重視するEBITDA(償却前の営業利益)ベースでは増益を目指す。純利益にのれん償却費を足した水準の25%を配当金の目安としており、年間配当は前期(47円)以上とする公算が大きい。
上場後初の通期決算となる15年3月期は、営業利益がほぼ従来予想並みの1210億円前後(前の期比3%増)になったようだ。人材派遣が国内外で収益を伸ばしたうえ、旅行情報「じゃらん」などの販促メディアも好調だった。決算発表は13日を予定している。