企業のSNS活用、フェイスブックが7割 本社調査

総合企業のSNS活用、フェイスブックが7割 本社調査

大企業の大半がフェイスブックなどSNS(交流サイト)をビジネスに活用していることが日本経済新聞社の調べで分かった。単純な新製品情報だけでなく、動画を使った広告で消費者にアピールするなど発信内容の高度化が進んでおり、企業と消費者をつなぐ重要な手段となっている。

主要企業145社を調べた。1月上旬でフェイスブックの公式ページを持っている企業は全体の70%にあたる101社、ツイッターの公式アカウントは54%の78社に上った。フェイスブックのページ開設年をみると、2011年の43社をピークに14年は7社まで減っており、新規開設は一巡したようだ。

消費者の口コミの評判が売れ行きを左右する通信やIT(情報技術)、自動車、食品分野の企業が開設で先行した。楽天やローソン、トヨタ自動車、NTTドコモ、サントリーホールディングスなどが開設している。13年以降は商社や証券、電力などに裾野が広がっている。学生向けに企業情報を発信し、採用活動に生かす企業も増えている。

ただ工夫がないSNSは注目度が低く、各社で発信力に違いも出ている。SNS活用の助言などを手掛けるアクトゼロ(東京・新宿)の黒沼透取締役は「共感を得られない企業のページは無視される」と指摘する。

消費者の共感獲得とファンづくりを狙って新しい動きも出てきた。動画広告だ。面白い動画や感動動画を共有サイトに掲載。SNSや日々の話題を集めている「まとめサイト」で拡散してもらって、企業の経営理念やメッセージを伝える手法だ。

ホンダは昨年秋、米国のロックバンド「OK Go(オーケー・ゴー)」の音楽ビデオに全面協力した。メンバーがホンダの「ユニカブ」に乗って出演したことで、世界的に話題を呼んだ。

SNSは企業にとって都合の悪い情報も瞬時に伝わる。相次ぐ食品異物混入トラブルも多くはツイッターで広がり、企業側の不適切な対応も伝わって「炎上」してきた。「消費者と誠実に向き合ってファンを増やす必要がある」(アクトゼロの黒沼氏)。企業のSNS活用は多様化が進みそうだ。