東北へのUターン就職支援 仙台市、首都圏で説明会

総合東北へのUターン就職支援 仙台市、首都圏で説明会

仙台市は首都圏など東北以外の地域の大学を卒業した学生のUターン就職を支援する取り組みを強化する。人材不足に悩む地域の中小企業が参加する就職説明会を首都圏で開いたり、中小の経営者の仕事を体験できるインターンシップ(就業体験)などを実施する計画だ。将来は他県とも協力して、東北全域で学生がUターン就職しやすい環境を整えたい考えだ。

市はまず今年夏にも、首都圏の私立大学で学生向けに就職説明会を開く。宮城県や仙台市にある中小企業の経営幹部や採用担当者が説明会に参加し、学生に仕事内容を教えたり採用情報を提供したりする。地域の企業の採用情報を詳しく提供することで、地元に戻るUターンだけではなくIターン就職者も増やせるのではとみている。

東北の中小が首都圏まで出向いて採用活動をすることは少ない。採用に携わる担当者が少なく、費用面の負担がかさむためだ。そのため首都圏の学生は東北の企業情報を手に入れにくい問題があった。市はイベントの開催費用などを一部で負担することを検討している。宮城県や県の公共職業安定所(ハローワーク)に説明会の共催を呼びかける考えだ。

宮城県内の大学と協力して、中小の後継者育成にも取り組む。中小の経営に必要な知識を学ぶための寄付講座を東北学院大などの大学で開く。

学生が中小の経営者の仕事内容を学べるようなインターンシップの実施も検討している。経営方針の立て方や従業員のマネジメントなど、経営者ならではの仕事を学生にも体験してもらう。学生のうちから将来の経営者を育成することが目的だ。

仙台市は2015年度予算案に、こうした就職イベントの開催や寄付講座の設置、就業体験の開催費として計約970万円を盛り込んだ。

就職情報のマイナビ(東京・千代田)が14年春に実施した調査によると、15年3月に卒業予定の東北出身の大学生のうち、卒業後に地元東北に戻りたいと希望する学生の割合は32%。同49%の甲信越や北陸、39%の東海地方と比べて低さが目立つ。