2015年度の新卒採用活動に満足している企業は半数に満たず

新卒2015年度の新卒採用活動に満足している企業は半数に満たず

企業の採用活動を支援するサイト「JOBRASS新卒」を運営する株式会社アイデムの人と仕事研究所では、2015年度の新卒採用活動を行う企業担当者を対象に調査を実施した。新卒担当者1000名への実態調査(※内定式が行われた10月1日時点の状況)によると、企業の新卒採用活動「現在も継続して行っている」と答えた人が69.8%となり、49.5%の企業で女性よりも男性の比率を高く採用したい意向があることが明らかになった。


◆2015年度新卒採用活動の継続状況と終了時期「現在も継続して行なっている」が69.8%、終了予定時期は「2015年12月末頃まで」が26.6%

企業に2015年度の新卒採用活動の継続状況について聞いたところ、2014年10月1日現在で、採用活動を「継続して行っている」企業は69.8%、「既に終了している」企業は30.2%だった。また、2015年度の新卒採用活動を「現在も継続して行っている」と回答した企業では、採用活動の終了予定時期を「2014年12月末頃まで」または「2015年3月末頃まで」見込んでいる企業が多く、それぞれ26.6%、25.6%となっている。

従業員規模別に見ると、従業員規模が大きくなるほど「2014年10月末頃まで」の回答割合が増え、「2015年3月末頃まで」の回答割合が減っていく。このことから、従業員規模の大きい企業の方が、採用活動の終了時期を早期に見込んでいることがうかがえる。

◆「採用選考に関する指針」の順守意向「守る」が60.6% 「守らない」が13.0%、「わからない」が26.4%

2016年度の新卒採用活動において、一般社団法人 日本経済団体連合会から「採用選考に関する指針」が出されている。これは、新卒採用活動の広報開始時期を3ヵ月、選考開始時期を4ヵ月後ろ倒しにすることを求めているが、これについて現段階での順守意向を聞いた。結果は「守ると思う」60.6%、「守らないと思う」13.0%、「わからない」26.4%だった。

また、2016年度の新卒採用活動時期が変更になることに対し、対策・取り組みとして考えていることはあるか聞いたところ、「大学/キャリアセンタ-との連携を密にする」が21.9%、「企業説明会の機会を増やす」が16.8%などが挙がった。一方で「考えていない/わからない」も30.7%に上る。

◆保護者の就職活動への関与度、44.0%の企業が「直接問い合わせがあった事例がある」

企業に、新卒採用活動の中で学生の保護者から直接問い合わせや接触があった事例があるかを聞いた。実際に、「保護者から直接問い合わせ等があった事例がある」企業は、44.0%と約半数に上った。また、保護者から直接問い合わせがあった事例がある回答者にその具体的な内容について聞くと、最も多かったのは「募集要項や採用関連情報についての問い合わせ」で、34.3%だった。次いで「入社後の処遇についての問い合わせ」29.5%、「説明会や選考の欠席の連絡」24.5%、「事業内容や経営状況についての問い合わせ」23.6%となっている。

◆理想の男女比は、49.5%の企業で女性よりも男性の比率を高く採用したい意向あり

企業に、新卒採用活動において「できればこのくらいの男女比が望ましい」という理想の男女比があるか聞いた。結果は、「理想の男女比はない」「男性5:女性5」を回答した企業が、それぞれ18.1%、17.8%となった。一方、男性の比率が高い「男性6:女性4」~「男性10:女性0」を回答した企業は合わせて5割に上り、半数の企業で女性よりも男性の比率を高めに採用したいという意向が見て取れる。従業員規模別で見ると、規模が大きい企業ほど、男性の比率が高い選択肢を回答した割合が増える傾向があった。

◆インターンシップの内容、位置づけは「選考の一環」が前年よりも伸びて41.9%、「広報活動」が35.0%

過去3年以内にインターンシップを「行った」企業は35.1%と回答した。その企業に、自社におけるインターンシップの位置づけを聞き、前年度の2014年度新卒採用活動(2013年10月末状況調査)と比較した。2014年度は、「学生への自社の認知や応募者増加のための広報活動」としている企業が37.8%で最多だったが、2015年度は35.0%に留まり、その代わりに「選考の一環」が41.9%で最多となっている。

今回の調査・分析を行なったアイデム人と仕事研究所の古橋孝美氏は以下のようにコメントしている。

「2015年度新卒採用活動においては、7割弱の企業が活動を継続していました。採用結果に満足している企業は半数にも満たず、特に、応募者数に関しては2014年度よりも不満を持つ企業の割合が増え、売り手市場に転換した影響が感じられます。また、中小企業では「内定者0人」の企業も少なくなく、人員・予算を割けない中で苦戦している様子がうかがえます。2016年度の採用活動においては、採用選考の指針を守る企業が6割となっています。注目されているインターンシップも、その目的には若干の変化が見られました。今後は、採用活動の短期化に備え、大学や学生との接点強化に注力する企業が多いようです」

調査結果の全体のサマリーは以下の通り。

■2015年度新卒採用活動状況

◇進捗について
・「現在も継続して行なっている」69.8% 終了予定時期は「2014年12月末頃まで」が26.6%
・「既に終了している」30.2% 終了時期は「2014年8月末頃まで」が18.9%

◇結果について
・内定者数「予定通り」54.6% 「予定より少ない」29.4%
・中小企業ほど、採用活動に苦戦している傾向
・採用予定数よりも「多めに」内定を出す企業は37.0%
・49.5%の企業で女性よりも男性の比率を高く採用したい意向あり

◇満足度について
・「応募者の数」に満足が45.9% 「応募者の質」に満足が39.2%
・「内定者の数」に満足が44.7% 「内定者の質」に満足が48.2%

◇費用について
・「100~300万円未満」が19.7%、「50~100万円未満」が17.1%
・比重が高いのは「就活ナビサイトの利用費」「説明会やインターンシップ開催費」

◇内定者への対応について
・内定承諾書の提出を求めている企業の割合は63.8%
・提出期限は、内定決定から「1週間以内」「2週間以内」が合わせて6割
・内定者フォローは82.6%の企業が「実施」 内容は「定期連絡」「懇親会」等

◇保護者の関与について
・44.0%の企業が「直接問い合わせがあった事例がある」
・問い合わせ内容は「募集要項」「入社後の処遇」「選考の欠席連絡」

■2015年度新卒採用活動の採用・選考手法

◇応募窓口について
・「自社の採用ホームページ」75.0% 「キャリアセンター」45.6% 「就活ナビサイト」44.3%

◇応募者を選考につなぎとめる工夫について
・「定期的な連絡」32.5% 「座談会」29.1% 「職場見学会」27.4%

◇インターンシップについて
・過去3年以内に「行った」35.1% 「行っていない」59.8%
・位置づけは、「選考の一環」が前年よりも伸びて41.9% 「広報活動」35.0%

◇求める社会人基礎力について
・「主体性」60.6% 「実行力」59.9%

■2016年度新卒採用活動の展望

◇「採用選考に関する指針」順守意向について
・「守る」60.6% 「守らない」13.0% 「わからない」26.4%

◇活動時期変更による自社への影響
・「良い影響も悪い影響も同じくらいある」37.4%
・「良い影響」は「学業に専念した質の高い学生が見込める」
・「悪い影響」は「採用担当者の負担が大きくなる」

【調査概要】
・調査対象 / 2015年度の新卒採用活動を行い、2016年度も新卒採用活動を実施予定の企業の新卒採用業務担当者
・調査方法 / インターネット調査
・調査期間 / 2014年10月1日~4日
・有効回答 / 1,000名