生損保、女性支援 第一生命は退職者を正社員に

女性雇用生損保、女性支援 第一生命は退職者を正社員に

大手保険会社が女性の活躍を後押しする制度を相次ぎ導入している。第一生命保険は2015年度の採用で、転勤がない地域限定社員(地域職)の約1割を出産などで退職した女性から選ぶ。三井住友海上火災保険は地域職に新幹線通勤を認める新制度をつくった。育児など家庭の事情で転勤できない人も活躍できる環境を整え、人材の確保につなげる。

第一生命は結婚や育児などを理由に退職した女性が正社員として復帰できる制度を9月末に整えた。3年以上の勤続経験がある人が対象で、試験や面接を経て再雇用する。毎年100人前後を採用してきた地域職のうち1割程度を退職した女性から確保したい考えだ。

地域職は業務内容は通常の総合職と同じだが、引っ越しを伴う配置換えがない社員。同社は営業職員を除く内勤社員の約4割が地域職で、約4800人の大半が女性だ。

過去10年間で約1000人の女性が退職しているが、正社員として復帰する事例はこれまでほとんどなかった。今後は復職を認めることをホームページ上で告知し、かつての上司や同僚などを通じて応募を促す。育児が一段落するなどで再び働く環境が整った女性が活躍できるようにし、優秀な人材の確保を目指す。

三井住友海上火災保険は地域職を主な対象に、新幹線通勤の費用を全額補助する制度を取り入れた。転勤がない地域職は担当する業務や地域に制約がある。遠くからの通勤を認めることで、例えば熊本に住んで仕事の範囲が広い福岡で勤務するといった働き方が可能になる。多様な仕事を経験してもらい、女性管理職の候補を育てる狙いだ。

女性社員が多い生保業界は働きやすい環境をつくる取り組みが目立っている。日本生命保険は健康相談ができる女性専用の電話窓口をつくった。住友生命保険や明治安田生命保険は、男性社員の家事や育児への参加を促すための専門組織を立ち上げている。

管理職に占める女性の割合は大手生保の平均で約15%と、産業界全体の11.1%よりも高い。ただ米国(43.7%)など他の先進国に比べると大幅に低く、女性が活躍できる環境づくりが課題になっている。