総合造船・建設、「日本人並み給与」義務化へ 外国人労働者で政府
政府は来年度から受け入れを拡大する造船・建設業の外国人労働者について、同じ技能を持つ日本人と同等以上の給与を保証するよう企業に義務付ける。技能が似ている両業種で待遇面で足並みをそろえ、人材の受け入れで偏りが出ないようにする。3年間の技能実習で一定の技量を身につけた外国人が対象で、来年4月に運用を始める。
政府は6月に閣議決定した新しい成長戦略で、人手不足が著しい建設業と造船業で外国人労働者の受け入れを増やすと明記した。建設業向けには、外国人労働者の給与を日本人と同等以上とすることなどを求める告示を出している。
造船業は溶接や塗装など必要な技能が建設業と似通っている。建設業で働く外国人労働者と待遇面で格差があると、造船業が人材を獲得しづらくなる。労働条件が適切か確認するため、監理団体が3カ月に一度以上の頻度で企業に立ち入り監査することも求める。
政府の技能実習制度に基づく在留外国人は現在約15万人。うち建設業で約1万5000人、造船業では約4500人。3年の実習期間中は技能を身につけられる分、日本人より割安な給料で働くケースが多いとみられる。政府は実習期間の修了後に2~3年国内で働く拡大策を打ち出している。これは東京五輪がある2020年度までの時限措置だ。
人手不足は建設業や小売業から他の業種にも広がっている。造船業はリーマン・ショック後の需要低迷で厳しい経営環境が続いたが、円高修正や景気回復で受注量が回復してきた。外国人労働者の受け入れ増で人手不足を解消し、企業が増産体制を敷きやすくする。