正社員の残業最長、人手不足響く 1~6月

総合正社員の残業最長、人手不足響く 1~6月

正社員の残業時間が増えている。厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、1~6月期の残業時間指数は110.8と前年同期を7%上回った。比べられる1993年以降で最長になった。景気回復で売り上げが増えているなか、人手不足で新しい人の採用が思うように進まないためだ。

5人以上のオフィスや工場で、正社員を中心とするフルタイム労働者の残業時間を調べた。1~6月期の残業時間は1人当たり月約14時間。業種別にみると、経済対策や復興事業で人手が足りない建設業が8%伸びた。製造業(12%増)や運輸・郵便業(11%増)、卸売・小売業(5%増)は消費増税前の駆け込み消費も残業時間を押し上げたが、4月以降も前年を上回る水準が続いている。

正社員の残業時間が増えているのは雇用形態が変わった影響もある。働く人に占める正社員の比率は1990年の80%から2013年には63%まで下がっている。「非正規社員は残業することが少ないため、正社員が労働時間を延ばして人手不足の現場をしのいでいる」(厚労省)のが実態だ。

残業が増えれば、受け取る残業代が増えることになる。最新の6月は正社員の平均で2万6025円と前年同月から3.6%伸びた。賃金が増えれば消費の拡大につながることが期待できる。

ただ2012年の就業構造基本調査によると、トラック・タクシー運転手や理容師・美容師の約3割が、残業時間が過労死の認定基準となる月80時間以上を上回っている。企業は従業員の健康維持にも目配りする必要がある。