リクルートの4~12月期、純利益1460億円で最高 3部門すべて伸びる

総合リクルートの4~12月期、純利益1460億円で最高 3部門すべて伸びる

リクルートホールディングスの収益が拡大している。13日発表した2018年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比14%増の1460億円と、同期間として2年ぶりに最高になった。同社の持つ3つの事業すべてが増収増益になった。半面、株式市場で期待の高かった19年3月期通期の業績予想の上方修正は見送った。

売上高にあたる売上収益は7%増の1兆7304億円だった。海外でM&A(合併・買収)案件が成果を上げている。

けん引したのは人材ビジネスとITを組み合わせた「HRテクノロジー事業」だ。求人検索サイトの米インディードが米国を中心に好調。18年6月に買収した米求人サイトの「グラスドア」も伸びた。

リクルートは部門別業績をEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)ベースで公表している。HRテクノロジー事業のEBITDAは368億円と58%増えた。

飲食などの販促や人材紹介の「メディア&ソリューション事業」は9%増の1401億円だった。美容予約サイト「ホットペッパービューティー」はネット予約の件数が7163万件と24%増加。都市部の郊外や地方で利用が増えた。

「人材派遣事業」は人手不足が追い風になった。派遣社員の直接雇用化が進むことで、紹介料の一時金収入も増えた。

一方、19年3月期通期の業績見通しは従来予想を据え置いた。売上高は前期比6%増の2兆3020億円、純利益は1%増の1530億円を見込む。通期の業績予想に対する4~12月期の進捗率は純利益ベースで95%に達したが、「1~3月期は例年、積極的な広告宣伝を展開するうえ、不確定要素も多い」(リクルートHD)として予想を変更しなかった。

13日時点のQUICKコンセンサス(14社)をみると、19年3月期の純利益の市場予想の平均は1627億円と、会社側の予想より約100億円多い。決算発表前は、この差を埋める上方修正の期待が高かった。

決算発表を受けて、アナリストからは「進捗率の高さはポジティブ」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の村上宏俊氏)との評価があった半面、「上方修正は不可欠だった」(国内証券)と失望する声も聞かれる。

ここに来て、死角も見えてきた。海外の人材派遣事業が伸び悩んでいる点だ。海外の人材派遣事業の売上高は18年10~12月期に1903億円と前年同期比7%減った。景況が悪化しつつある欧州で派遣事業に減速感が出ている。

株価は18年10月に上場来高値の3845円をつけたあと低迷している。上方修正こそ見送ったとはいえ、19年3月期に実際にコンセンサス並みの利益を稼ぐことが、本格的な株価出直りの最低条件になる。