敏腕営業マンに聴く相手の本当の課題を引き出すコツ

総合敏腕営業マンに聴く相手の本当の課題を引き出すコツ

営業において、商談に結び付けるのに欠かせないことの一つが、相手の課題を引き出すこと。できれば相手の本音からくるものを引き出したい。そこで敏腕営業マンとして活躍した経験のあるセミナー講師の浦上俊司氏にそのテクニックを聞いた。


■ヒアリングのコツは「5つの不」を軸として聞いていくこと

「ヒアリングのコツとして私がいつも意識しているのは、『5つの不』を軸として聞いていくことです。5つの不とは『不便・不快・不満・不安・不経済』を指します。人のお困りごとはだいたいここに集約されています。結局のところ営業とは、ヒアリングした課題に対する解決案をプレゼンすることです。そしてそのプレゼンで『うちの商品に切り替えていただければ、不が取れた状態になりますよ』と相手に想像させることが大切です。つまり、今までの不便はうちの商品だと『便利』に変わる、不快は『快適』に変わる、不満は『満足』に、不安は『安心』に、不経済は『経済的』、つまり節約効果があるということを、いかにリアルにイメージさせるかがポイントです」

■心を開かせるためには「相手都合」のヒアリングを

特に相手の本音、真の「5つの不」を引き出すためには、どうすればいいのか。

「人が本音を出すまでには関門があります。その関門とは、相手に心を開くという状態を作ることです。そのためには営業マンが自分都合のヒアリングをするのではなく、相手都合のヒアリングをすることが重要です。自分都合のヒアリングとは、売りたいためのヒアリングのことで、相手の答えを期待するヒアリングを指します。例えば電動自転車を売る営業マンは、『坂道でも楽チンに登れますよ』をプレゼンしたいがために『今までの自転車では坂道で疲れたことはありませんか?』と聞いてしまう。この展開になると相手は『買わされる』と警戒心を持ちます。そうではなく相手都合のヒアリングとは、まず相手がしゃべりたいことを聞くということです」

■相手の本音を引き出すときのポイント

そこで相手の本音からくる課題を引き出すために、浦上氏は次の3つのポイントを挙げる。ぜひ活用しよう。

1. 文章の終わりは疑問文で

「人は『聞いた言葉よりしゃべった言葉の方が記憶に残りやすい』という脳の特性があるので、相手の本音を引き出すには『文章の終わりは疑問文で』を意識することです。相手に問いかけ、相手にしゃべってもらうのです」

2.「5つの不」のヒアリングは、まず広く投げかける

「先に述べた『5つの不』をヒアリングする際の第一声は、『何か不都合に感じた点はありますか?』と広く投げかけることです。先の電気自動車の例のように『坂道で疲れたことはありませんか』などと限定してしまわないようにします」

3.「相手都合」のポイントはとことんまで相手に興味関心を持つ

「相手都合のヒアリングをするときのポイントは、とことんまで相手に興味関心を持つことです。そうすることで、より相手のことを知りたくなり、相手の話を心底聞きたくなってきます」