アルバイト・パート外食、バイト採用基準を緩く 時給上げても人不足
外食各社がパートやアルバイトの採用基準を相次ぎ緩めている。景気回復も手伝って外食の平均時給は上がっているが、それでも人手が確保できないからだ。主婦が働きやすいようにカフェチェーンが短時間シフトや急な欠勤を認めたり、吉野家が年齢制限を下げて高校生を積極的に採用したりしている。大量出店を続けるコンビニエンスストアと働き手の確保競争が激しくなっている。
全国で約250店を運営するプロントコーポレーション(東京・港)は主婦の採用を増やす。今秋から勤務条件に「土日祝日の勤務なし」「急な欠勤も可」を追加した。自由になる時間を使いやすいように1日4時間の短時間シフトも認め「子育てと両立しやすい環境を整えた」(竹村典彦社長)。主力の学生やフリーターが集まりにくくなっているからだ。
吉野家は時給の安い高校生も活用して人手確保と人件費の抑制を狙う。18歳以上を中心に集めてきたが、実質的に年齢制限を下げ高校生を積極的に採用する。居酒屋のチムニーは客単価が4000円前後の和食居酒屋で髪形の条件を緩くした。これまでは「染髪不可」だったが「髪形自由」に切り替えたところ「応募が募集枠の3倍に達した店も出ている」。
求人情報大手のリクルートジョブズ(東京・中央)によると、9月の三大都市圏(首都圏・東海・関西)の外食の募集時平均時給は前年同月比1.0%上昇の922円。23カ月連続で前年同月を上回っている。
外食チェーンは一般に店舗売上高のほぼ3割を人件費が占める。食材の調達費や光熱費も上昇しており、業界では「これ以上の時給の引き上げは厳しい」との声が広がっている。人手の確保には採用条件の緩和などの工夫が求められている。
スターバックスコーヒージャパンは人材派遣会社と独自の人材バンクを共同開発した。引っ越しなどの理由で辞めたアルバイト経験者を登録。店舗に欠員が出ると近くに住む登録者とすぐ連絡が取れるようにした。年内に3000人超の確保を見込んでおり「求人広告のコストも効率よく削減できる」という。
新たにアルバイトを確保するのが難しくなるなか、働き手の定着をめざす動きも広がっている。
トリドールはうどん店「丸亀製麺」でパートやアルバイトがメニューの開発に参加する仕組みを導入。ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を運営するロイヤルホストは接客や調理の全国コンテストを実施する。ともに目標意識を持たせることで長く働いてもらう工夫だ。

