アルバイト・パート『an』の営業が考える「超・バイト採用難時代」に今すぐすべき対策
『an』の営業マンとして採用の最前線に携わる、関西営業部 エキスパートの畑中正さんと同営業部 ゼネラルマネジャーの川人真次さんに登場いただき、「採用成功に向けて現場・経営陣それぞれが今すぐすべきこと」というテーマで語っていただいた記事の後編をお送りします。
記事の前半では「貴重な応募者と確実に連絡を取ること」とその具体策/工夫について伺いましたが、今回は、2つめの重要ポイントである「求職者の価値観に対し訴求すること」の具体的な内容について触れていきます。

畑中正さん(写真左)、川人真次さん(写真右)
――2つめの重要ポイントに挙げて頂きました、「求職者の価値観に対し訴求すること」についてもうかがえますか?
川人:「働くことに対しての価値観」と言っても、正社員層と、アルバイト層では大きく異なります。高校生・大学生などは「仕事の経験がない/少ない」こと、主婦は「時間等の勤務条件に制約がある」ことなどから、正社員層と比較すると働く理由や価値観が多様です。
また、当社『LINEバイト』でユーザーアンケート(2016年4月実施、有効回答数3,672名)を取ってみたところ、約67%の人がアルバイト探しに苦労しており、中には「具体的にやりたい事が分からない」方も多くいらっしゃいました。
このような、時代背景や事実を正しく前向きにとらえ、個々人の価値観を受容することが、様々な取り組みの出発地点になります。
LINEバイトのユーザーアンケート結果
畑中:求人サイトの利便性が向上し、細かな条件で検索できるようになる一方で、前段の様に、「具体的にやりたい事がわからない」という人も明確に存在するわけです。そうした方に対してこれまでの採用活動は言わば“待ち”の対応しかできませんでしたが、これからの時代は、有効求人倍率の上昇も踏まえると、企業側から積極的に求職者とコミュニケーションを取ることが重要です。
川人:例えば、ネットショッピングでも、「あなたにはコレ」「それを買ったらコレも」と、自分に対してレコメンドされることで、気持ちが動くことはありますよね。
採用活動でも「あなた向けのメッセージ」として、「〇〇な点を魅力に感じておりますので、ぜひうちで働いてみませんか?」と理由とセットでアプローチした方が求職者の印象や気持ちが動くため、応募に結びつきます。
やりたい事が明確ではない求職者にとって「企業側から誘いが来る」ことは、応募や働く動機に繋がっていくのではないでしょうか?
川人真次さん
――「多様な価値観」という話がありましたが、「それに対して訴求する」というのは具体的にどんな施策を行えば良いのでしょうか?
川人:「1人1人がどのように働きたいか」という多様なニーズを捉え、その中で決めたターゲットに対して「当社ならそのニーズを叶えられますよ」という選択肢を積極的にアピールすることが非常に重要です。
例えば、
・ 「配達物を運んでいるうちに、自然と身体がダンサーみたいになります!」(痩せたい、細マッチョになりたい、という方に訴求)
・「隙間時間にいつでも自由に働けます!」(主婦の方や、働ける時間が明確でない方に訴求)
といった表現が重要ということです。
“アルバイトを通じて何が得られるか”ということをストレートに示した方が求職者の心に響きやすくなっていると言えるでしょう。
――ここまでは現場でできる話をうかがってきましたが、経営陣はこれからどんなことを意識していくべきでしょうか?
畑中:経営陣の方には働きがいの部分にアプローチして頂きたいですね。価値観は多様化してきておりますが、アルバイトをされている方にインタビューすると、お客様や社会に貢献する事をモチベーションにされている方はたくさんいらっしゃいます。そういった意味では、各企業が事業を通じて提供したい価値と、現場でのアルバイト業務の内容をいかに接続してあげるかがより重要になってきます。
お客様へのサービス提供を通じてどんな風に喜んでもらえるのか、自身の業務が企業理念・ミッションの達成に対してどんな風に役立てるのかということを、働いている方にも伝えるべきですし、求人サイトなどできちんと訴求すると良いと思います。
また、そのようなアプローチを通じて「働いてみたい」と感じてくれた人に対して、多様な価値観にフィットした働き方の選択肢を提供できるかどうかも、採用数に大きく影響してくるでしょう。
――それは「採用対象を広げる」、「就業条件を柔軟にする」とは異なるということでしょうか?
畑中:今のアルバイト募集に対してだけでなく、今後増加が予想されるニーズに対しても先取りして選択肢を提供する必要があるということです。
例えば
・正社員の副業解禁→スキマ時間での労働スタイルのPR
・子育てと両立→在宅ワーク制度のPR
・外国人の積極活用→マニュアル整備のPR
・AI/機械化の発展による業務効率化→身体の負担軽減。シニアの働きやすさPR
などが挙げられます。
それをPR・表現するには、今後より多様な雇用形態、勤務時間、業務内容の整備が求められるようになっていきます。ここも経営陣の方に是非取り組んで頂きたい点ですね。
川人:また、こうした雇用形態の多様化は、採用数・採用率のアップだけではなく定着率のアップにも繋がります。いくら採用数がアップしても、定着率が低ければ人事の現場は疲弊するばかりです。そうした意味でも、アルバイトスタッフが誇りを持って気持ちよく働ける環境づくりは今後より重要になってくるでしょう。
――ありがとうございました
まとめ
『an』の営業インタビューの前編・後編を通して、アルバイト採用を成功させるための
・「応募者の取りこぼし」をゼロに近づける
・企業がアルバイト候補を直接スカウトする
・「多様な価値観」にフィットした表現をする
という、3つの手法を語っていただきました。
そこには、アルバイト求職者を尊重し、「貴重な応募者と確実に連絡を取る」、多様な価値観を受け入れ、その一人一人の「求職者の価値観に対し訴求する」という姿勢そのものが、採用での差別化を果たし、「この職場なら自分のニーズを満たしてくれる、自分にとってプラスになる」と求職者が感じるということではないでしょうか?
本稿がご覧いただいた各企業の皆様の採用成功に繋がれば幸いです。