アルバイト・パートイズミや広電ストア、パート社員確保に知恵
人手不足が広がるなか、広島が本拠の流通各社がパート社員の確保、つなぎ留めに知恵を絞っている。イズミはパート社員の活用、厚遇に力を入れる。業務内容と待遇は正社員とほぼ同等で売り場責任者などを務めるが、転勤のないパート社員「パートナー主任」を大幅増員する。積極登用するため、待遇の良いベテランパートの定義も明確にした。
イズミのパートナー主任は売り場の責任者などを務め、業務内容は正社員とほぼ同様。担当する売り場の売り上げに対する責任も持つ。待遇も賞与が若干少ないなど違いがあるが、月給換算ではほぼ同等で、年収にすると300万円台の水準。現在、約1千人いる主任職のうち約2割がパートだが、これを数年内に4割まで高める。
主任になるためには正社員と同じ研修を受ける必要があり、従来は広島の本社で実施することが多かった。これを四国、九州でも受けられるようにするなど、主任への昇格希望者が応募しやすい環境づくりも進めている。
また、パート社員の資格の定義を見直した。現在、「初級」「中級」「上級」「主任」の4段階に分かれているが、役割の定義が曖昧な部分があった。上級では職務の一部を中級に移す一方で、発注や後輩の育成などの役割を持たせた。時給の高い上級の定義を明確にすることで、要件を満たす人を積極的に登用し、店舗運営に欠かせない人材の確保や流出防止につなげる。
広島電鉄の子会社で、食品スーパー「マダムジョイ」を運営する広電ストア(広島市)は採用方法を多様化させている。これまでタウン誌とハローワークでの募集がメーンだったが、若い人にも認知を広げるためにインターネットの求人サイトにも求人を出すようにした。パートやアルバイトが知人、友人などを紹介し採用した場合、5千~1万円の紹介料を支払うなど「口コミ」での採用も増やしている。
マックスバリュ西日本も、パートに当たる「フレックス社員」の評価や給与などの待遇を見直す。このほど今年度中の移行を目指して、新制度案の検討に入った。
広島労働局によると県内の5月の販売職(パート)の求人倍率は2.42倍。流通各社が消費増税前の2、3月にパートなどを大量採用した反動で4月は下がったが、5月にはまた上昇した。1年前と比べると0.58ポイント高く、今後も高水準で推移する見通し。人手不足が強まるなか、広島でも流通業界は人材獲得競争が激しくなっている。