アルバイト・パート人を確保する有効な方法は?
採用環境は売り手市場感が強く、厳しい状況が続いています。2015年7月、有効求人倍率は1.2倍台を記録しました。1992年2月以来、実に23年5ヵ月ぶりのことで、その後も上昇しています。今回は、弊社が毎年発行しているパートタイマー白書の平成25年版と平成20年版の調査結果をもとに、人材の確保について考えてみたいと思います。
どのように人を募集するのか?
平成25年版パートタイマー白書(以下H25白書)で、パート・アルバイトを雇用している企業に、どのような情報媒体や方法で募集しているのかを聞きました(図1)。結果は、最多が「職業安定所(ハローワーク)」で64.5%でした。次いで、「従業員等の紹介」38.3%、「自社のホームページ」28.5%、「求人情報誌(フリーペーパー等)」25.5%、「新聞折込求人広告」20.3%となっています。
図1:パート・アルバイトの募集方法(複数回答)
上記調査の5年前に発行した平成20年版パートタイマー白書(以下H20白書)で、同じ内容でアンケートを行いました(図2)。それによると、最多は「職業安定所(ハローワーク)」で48.8%でした。次いで、「従業員等の紹介」38.4%、「自社のホームページ」25.5%、「新聞折込求人広告」24.7%、「求人情報誌(フリーペーパー等)」22.3%、となっています。「新聞折込求人広告」と「求人情報誌(フリーペーパー等)」が入れ替わっている以外は同じです。
図2:パート・アルバイトの募集方法(複数回答)
どうやって仕事を探しているか?
一方、求職者側は、どのような媒体や方法で仕事を探しているのでしょうか。H25白書で、パート・アルバイトでの仕事探しをする際に利用する情報媒体・方法を聞きました(図3)。最多は「インターネットの求人検索サイト」で、63.6%でした。次いで、「求人情報誌(フリーペーパー等)」50.8%、「新聞折込求人広告」41.9%、「職業安定所(ハローワーク)」40.3%となっています。
H20白書で、転職希望の有無にかかわらず転職するとしたらどのような情報媒体や方法を使って仕事を探すかを聞いたところ、最多は「無料の求人情報誌(フリーペーパー)で59.0%でした(図4)。次いで、「職業安定所(ハローワーク)」45.0%、「新聞折込求人広告」40.8%、「求人情報会社の求人サイト」34.2%となっています。
5年後の最多であるインターネットの利用が4番目となっており、求職者の仕事探しの環境が大きく変わったことがうかがえる結果となっています。
また、企業に最も有効な情報媒体や方法を聞きました。
H25白書では「職業安定所(ハローワーク)」39.2%、「従業員等の紹介」19.7%、「求人情報誌(フリーペーパー等)」10.9%の順となりました。H20白書は「従業員等の紹介」20.4%と「職業安定所(ハローワーク)」20.2%が拮抗しており、次いで「新聞折込求人広告」14.4%となっています。
働きやすい職場
H25白書とH20白書では、調査対象は同じではありませんが、設問の主旨などに大きな違いはありません。調査結果は5年の間で変わったこともあれば、変わっていないこともあります。求人募集の方法、仕事探しに利用する情報媒体、有効な求人方法の三つについての調査をご紹介しましたが、結果の上位には共通する項目が並んでいます。
しかし、一つだけ共通していないことがあります。H25白書、H20白書の両調査で、企業が利用する求人募集でも、有効な求人方法でも上位にあげられながら、求職者が仕事探しをする上であまり利用していない項目です。それは「友人・知人の紹介」(企業側にとっては「従業員等の紹介」)です。H20白書では27.6%で上から数えて5番目、H25白書では12.9%で7番目となってなり、大きく落ち込んでいます。仕事探しの一手段として、求職者に「友人・知人の紹介」を積極的に利用してもらうことができれば、人材確保につながる有効な施策になるかもしれません。
企業ができるのは、自社の従業員に人を紹介してもらうように働きかけることです。とはいえ、従業員にとって自分の友人・知人を職場に紹介するというのは、簡単なことではありません。前提として自分が働きやすいと思える職場でなければ、人に紹介しようという気持ちにはなれません。まずは、従業員に働きやすいと思ってもらえることが大切ではないでしょうか。

