女性雇用愛知、働く女性に冷淡? 女性雇用率が全国平均下回る
愛知県の企業や自治体で、女性の働く場の拡大に向けた取り組みが喫緊の課題として浮上している。日本政策投資銀行が6日発表した県内の働く女性に関する調査では、働く場の少なさが女性の愛知県離れを招き、若い世代で約1割の男性があぶれる実態を生んでいることを明らかにした。県は今年度に相次ぎ対策を打ち出したものの、官民挙げた一層の対応が求められそうだ。
政投銀東海支店がまとめた「働く女性の姿にみる愛知・名古屋の課題」によると、愛知県の全産業の雇用者に占める女性比率は41.4%と全国平均を2.1ポイント下回る。製造業に至っては25.6%と同4.6ポイントも下回る。
出産後の女性が職場に復帰するには保育施設の充実が求められるが、乳幼児1万人あたりの常勤保育士の数は334人と全国平均よりも96人少ない。
県の問題点として、多くの女性が働きたいと希望するサービス業などの第3次産業の雇用の少なさや、製造業の専門職での理工系女子の登用遅れ、保育士不足などを指摘。その結果、愛知県(名古屋市を除く)では2013年に男性は2580人の転入超過であったのに対し、女性はわずか82人だったという。
ここで深刻なのが、20~34歳の若い世代の男女人口のアンバランスだ。県では13年3月末の同世代の男性100人に対する女性の割合は89.1人と全国最低。20年には東海市や大府市、大口町といったものづくりの集積地で、この割合が75人未満になると試算する。
調査をまとめた政投銀東海支店の遠藤業鏡企画調査課長は「女性が少ない街はいずれ男性が忌避し、都市のにぎわいも喪失する」と指摘。企業の採用にも影響が出る可能性もあるという。
対策として、域外流出を招きかねない27年のリニア中央新幹線の開業前に、企業が女性を活用した成長戦略を描き、自治体が女性の働きやすい職種の産業育成に取り組む必要性を説く。