女子は売り手市場? 活躍推進法が追い風、優秀な人材奪い合い

新卒女子は売り手市場? 活躍推進法が追い風、優秀な人材奪い合い

1日解禁となる平成29年春の新卒大学生らを対象にした会社説明会。今シーズンは、女子学生の採用が一段と活発化しそうだ。今年4月に女性活躍推進法が施行され、大手・中堅企業には女性従業員の割合を公表するなどの行動計画の策定が義務付けられるためで、サービス業だけでなく、製造業にも積極採用の動きが広がっている。

日立造船は、大学約100校に女子学生限定の就活セミナー開催の告知ポスターを送り、3月から大学訪問を本格化する。

セミナーは技術職や事務職の4~5人の女性社員に対して、女子学生20人が質問などを行う形式。「採用を意識せず質問できるようにする」(同社)との配慮から人事担当者は同席せず、結婚、出産後の働き方のほか、「男社会」の印象が強い機械メーカーでの職場環境を女性目線で聞くことができる。

 

 

日立造船に26年に入社した総務・人事部の亀崎綾乃さん(24)は「リアルな働き方をイメージできた」と振り返る。

同社ではここ数年、女子の採用割合は1~2割程度で推移しているが、「理系の女子学生はもともと少ない。今年は各社と獲得競争になる」(採用担当者)と気を引き締める。

リクルートワークス研究所の採用見通し調査によると、29年新卒女子の採用比率を前年より高めると答えた企業は14・1%。従業員千人以上の大企業では20・8%が採用を増やす計画という。

とりわけ、サービス業に比べて女性従業員が少ない傾向にある製造業の採用意欲が強く、機械・プラント・エンジニアリング(28・0%)、自動車・鉄道(28・0%)が突出している。

トヨタ自動車グループのデンソーは、29年以降に採用する総合職のうち、女性の比率を事務系で40%以上、技術系で15%以上に高める方針だ。全体の1%未満にとどまる女性の管理職も増やし、32年までに現在の46人から100人規模まで倍増させる計画だ。

今年4月に施行される女性活躍推進法で、従業員数301人以上の企業は、女性の採用割合や勤続年数の男女差などを把握し、女性活躍を促す行動計画の策定が求められる。女子学生の就活は「売り手市場」になる可能性があり、優秀な人材を確保しようと、各社とも懸命だ。