総合雇用、増税後も改善進む 賃上げ、消費を下支え
雇用は改善が続いている。厚労省が2日まとめた3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.07倍と前月より0.02ポイント上がり、消費増税による影響は目立たなかった。不景気で需要が足りないことによる失業も21年ぶりの水準に下がり、今後は賃金の上昇が見込める一方で、人手の確保が進まない業種では成長の制約になる可能性もある。
有効求人倍率はハローワークで職を探す人1人に対して、企業からの求人が何件あるかを示す。企業が3月に出した求人は主に4月以降の入社を想定しており、「消費増税後も積極的に採用を続ける姿勢が見える」(厚労省)。
総務省がまとめた3月の完全失業率(季節調整値)は3.6%と前月から横ばいで2007年7月以来の低さを保った。ニッセイ基礎研究所の試算によると、1~3月期の完全失業率(季節調整値)3.7%のうち、仕事の数が足りない「不景気型」は0.1%分で、1993年1~3月期以来の水準に下がっている。人手の奪い合いで「賃金は今後、いっそう上がる」(斎藤太郎経済調査室長)ことで、消費を下支えする見込みだ。
ただ93年1~3月期の完全失業率は2.3%と、14年1~3月期を大きく下回る。足元で完全失業率を押し上げているのは、企業が求める人材と、働く人の希望や能力がすれ違うミスマッチ型の失業の増加だ。職業別の有効求人倍率で見ると、建設工事(6.36倍)、土木工事(2.31倍)、介護(1.92倍)と一定の体力が必要な仕事で採用難が目立つ。若者が減るなかで、人材の確保が追いつかなければ企業の成長を抑えこむ可能性もある。
