【他社はどうしてる?】採用成功の秘訣は、ノウハウの蓄積にあり?中小企業白書で見る、中小企業の人材確保事情

総合【他社はどうしてる?】採用成功の秘訣は、ノウハウの蓄積にあり?中小企業白書で見る、中小企業の人材確保事情

2015年4月に中小企業庁より発表された、中小企業白書。3部で構成されていて、中小企業の現状がまとめられています。

中小企業・小規模事業者の概論的な動向に始まり、収益力の変化や、人材確保・育成の状況、「地域活性化」への取り組みなどのより詳細な分析まで、多角的に中小企業の状況がまとめられています。

今回は、第2部の「人材の確保・育成」にフォーカスして、中小企業白書の内容をまとめました。 採用の成功の秘訣や、採用にかけられるコストなど、中小企業の現状をご覧ください。

中小企業が雇用の70%創出。
人が足りない、建設業とサービス業

アベノミクスの重要テーマになっている人材活用。
人材活用の基本となる「雇用」の70%を中小企業が担っています。特に三大都市圏以外では85%程度にのぼります。中小企業の人材確保や育成状況の改善は、日本全体にとって、大きなインパクトがあることが分かります。

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もっとも大きな経営課題は「求める質の人材がいない」こと。

「人手不足」は、どのような経営課題として認識されているのでしょうか。
事業を維持・拡大する意向がある企業に聞いている、経営課題についての調査結果を見てみましょう。

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1位は「求める質の人材がいない」となり、22.1%の企業が最大の経営課題としてあげています。 また、1位だけでなく、3位までが人材の確保・育成に関するものとなり、人材関連の課題感の大きさを知ることができます。

また、人材の確保状況を調査する質問については、十分に確保できていると回答した企業は、6.7%しかなく、75%の企業が「十分な量を確保できていない」と回答し、40%に近い企業が「人材不足が事業に悪影響を与えている」と回答しています。

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成功の秘訣は、採用ノウハウを持っているか。

多くの企業が「人材不足」に苦しんでいるような状況の中でも、「人材が確保できている企業」もあります。白書の中では、確保できている企業、できていない企業にそれぞれの企業の特徴を調査することで、採用の可否に重要となるファクターを分析しています。

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その結果、もっとも大きな特徴は「人材確保のためのノウハウ・手段」にあるとし、中小企業では定期的な人材採用を行わないことも多く「どのような手段を用いればよいのか」という基本的なノウハウの蓄積ができていない可能性が高いのではないかと指摘しています。

実際に、採用を専任で担当する社員が準備できている企業は10%程しかなく、経営者や他業務と兼任する社員が担当している場合が多いようです。中小企業の採用改善のためには、求人ポータルや人材紹介と言った具体的な手段の提供とともに、採用のいろはについてのノウハウ提供や、ノウハウを蓄積するための仕組みを提供するようなサービスが必要になっていると言えます。

中核人材確保にかけられる費用は「0〜10万円以内」が約半数を占める

ノウハウや手段のなさが課題となっている中、実際に採用はどのように行われているのでしょうか?中途採用において、採用手段ごとの利用実績・利用実現率を調査した結果によると、利用実績では「ハローワーク」が1位(69%)、採用実績率では「知人・友人の紹介」(83.2%)が1位となっています。

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また、ハローワークや就職ポータルサイト、人材紹介の仲介など、確保手段ごとの課題もまとめられています。コストが高い、人材の数が少ないについての課題感が大きい傾向が分かります。

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コストについては、別の調査でも言及されています。 中核人材の採用のためにかけられるコストを調査する結果において、約5割が0万円〜10万円、次いで10万円〜50万円が約4割となっており、9割近くが50万円以内と回答しています。

「中核」人材の採用でのコストが50万円以内ということで、通常の採用では、よりコストを抑えたサービスが求められていると言えそうです。 コストを抑えたうえで「質が高く」「必要十分な数」採用するという、とても難易度の高い採用が必要になっている状況が鮮明となっています。

女性の活躍推進、外国人労働者の採用

現時点でも難しい採用環境にも関わらず、人口減少は今後もさらに続き、人材確保の困難が続いていくと予測されています。ますます採用格差が開いていってしまうのではないかと懸念されるなか、潜在的労働力の活用として、女性や外国人労働者の採用に注目が集まっています。 この白書の中でも、成功事例が取り上げられています。

成功事例からは、女性や外国人労働者などの採用を行うことで優秀な人材を確保し、業績を伸ばしている状況を見ることができます。

まとめ

日本の経済を支えている中小企業の多くが、人材の確保や育成について課題を抱えている状況が分かりました。具体的にひとつひとつの課題を解決していくためのサービスの提供だけではなく、採用や育成に関するノウハウや、ダイバーシティ経営を可能にするための仕組みなど、各企業が中長期的に自立していけるようなサービスの提供が必要になっているのではないでしょうか。