男性の育休促進へ助成金 女性に託児付き職業訓練

総合男性の育休促進へ助成金 女性に託児付き職業訓練

厚生労働省は育児のため、いったん仕事を離れる人々の支援制度を大幅に拡充する。男性従業員の育児休業を奨励する企業への助成金を新設。子育て世代の女性を念頭に専門学校などにも託児付きの職業訓練を提供するよう促す。男性の育児参加や女性向け職業訓練の拡充が、仕事と家庭の両立や労働力の底上げにつながるとみている。

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育児休業の制度を使う男性は少なく、配偶者が出産した男性全体の2.3%にとどまる。そこで新制度では助成金で企業の背中を押す。1人目の従業員が育休をとれば30万円、2~5人目は15万円を企業に支払う。6人目以降は助成しない。

対象は過去3年間に男性の育休取得者がいない企業。男性従業員が配偶者の出産から8週間以内に5日以上の育休をとれば助成金を出す。主に中堅・中小企業に男性従業員の育休を根付かせる呼び水となりそうだ。

育休取得者の業務を引き継ぐマニュアルづくりなど、育休をとりやすい体制を整えた企業に別途30万円の助成金を支払う制度も設ける。

厚労省は「男性に特化して育休取得を助成金で支援する制度は初めて」(幹部)と話す。出産後も女性が働き続けるには配偶者の協力が不可欠との判断が背後にある。

一方、子育て世代の女性の再就職を円滑にする対策も拡充する。託児所付きの専門学校などを補助金で普及させ、子どもを預けながら職業訓練を受けられるようにする。

想定するのは世帯収入が25万円以下などの条件に当てはまる求職中の女性だ。受講者はまずハローワークと相談し、IT(情報技術)や介護など希望分野の講座を選ぶ。訓練期間は3~6カ月で、その間、毎月一定の手当や交通費を受け取れる。手当は月10万円程度とする方向だ。

受講者は訓練中、専門学校が契約した託児所などを無料で利用できる。託児費用の一部は政府が補助金として専門学校に支払い、子ども1人あたり6万6千円とする方向。厚労省は人手不足が続く介護分野や一般の事務職、営業職を中心に新制度の普及をはかる。

女性の約6割は出産を機に退職する。女性の労働力底上げには退職を減らすか出産後の復帰を増やす必要がある。結婚を経験した女性を対象とする国立社会保障・人口問題研究所の調査では「子どもが3歳くらいまでは育児に専念した方がいい」との回答が77%あった。

ただ経済界には「ITなどの進歩は急で、3年も休むと復職やキャリアアップが難しくなる」(金融機関)との声もある。新制度で育児と技能向上が両立できれば女性の復帰がしやすくなる。