企業内保育所、中小にも 埼玉県内

女性雇用企業内保育所、中小にも 埼玉県内

埼玉県内の中小企業で企業内保育所を設置する動きが出始めた。印刷業の田中産業(さいたま市)が新本社工場内に2015年4月に開設するほか、飲料販売の鈴や商事(同)も昨秋に設けた。子どもを育てる女性を労働力として確保しやすくするほか、企業のイメージアップにもつなげる。これまで大企業が中心だった動きが、中小にも広がっている。

田中産業はさいたま市中央区に今夏ごろ完成する新本社工場の1階に約50平方メートル、定員15人程度の保育室を設ける。運営は保育サービス会社に委託する。利用料などは今後詰める。

同社の従業員は約160人で、うち女性は30人。働きながら子どもを育てる女性従業員を確保する狙いがある。周辺の商業施設で働く親の利用も想定。「地域社会にも貢献したい」(田中裕社長)という。

鈴や商事はさいたま市の本社内に、13年秋に企業内保育所を開設した。保育士は兼務含めて4人を置き、定員は10人。保育料は一般で月数万円で、社員にはもっと割安に設定している。ただ現在預かっているのは従業員の子ども1人で、地域にも開放しているが利用者はまだいない。

秋葉勇夫社長は「運営面の負担は軽くないが、人材確保策に役立ち、従業員の福利厚生にもなる」と語る。大型連休明けにも改めて募集をかける考えだ。

女性比率の高い大企業ではこうした取り組みが先行している。埼玉ヤクルト販売(さいたま市)は08年から自社の保育所で、地域の子どもの受け入れを開始。34営業所のうち、29カ所に保育室を設置しておりうち21カ所を地域に開放している。4月時点で地域の子どもを含め約280人を預かっている。

同社の担当者は「子どもを育てながら働きたいという女性の採用につながっている」と設置の意義を強調している。