紹介初心を忘れずに、人と企業をもっともっとマッチングッドさせたい!
創業以来、一貫して人材業界に特化したシステムを開発し続け、今年で9期目を迎えるマッチングッド株式会社。2015年は大きな新サービスを2本同時リリースするなど、蓄積されたノウハウと開発力を武器に成長を加速させています。
一方、「3回ほどもう倒産するかと思いました(笑)」と語られる程、これまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。 起業の経緯から今後のビジョン、人材業界に対する想いまで、創業者でもある代表取締役齋藤康輔さんにお話しをうかがいました。
いち求職者として感じた問題意識。
システムの力で「マッチングッド」を実現したかった。
− 大学時代は半導体シミュレーションの研究を行いながら、プログラミングの勉強をされていらっしゃったとお聞きしましたが、人材業界に一歩踏み出した経緯を教えてください。
学生時代に、コンサルティング業界に特化した人材紹介会社ムービン・ストラテジック・キャリア(以下、ムービン)のインターンシップに参加しました。
ムービンでは当時、マッチング部分のシステムに課題があり、人材会社向けの基幹システムを選定していたのですが、中々しっくりくるものがなく自社で開発することになったんです。
大学時代、半導体研究のシミュレーションのためにプログラミングを経験していたこともあり、マッチングシステムを一人で開発することになったのが、人材業界に関わるきっかけとなりました。
インターン終了後に就職活動を進めていく中で、適職と出会う難しさを肌で感じたこともあり、システムにより企業・求職者のどちらの雇用問題も解決できれば社会的価値があると感じて、人材業界を選択しました。
− 開発していたサービスは、実際に業務でも利用されていたのでしょうか?
はい、ムービンで実際に活用していました。もちろん、今でも利用しています。
− 開発の当初から、サービスとしての汎用化は考えていたのでしょうか?
当初は社内利用のみの予定だったのですが、開発を進めるにあたり同じような課題をお持ちの他の人材会社様に適用できるのではないかと考えたんです。
そう思って、実は、ムービンの社長に直談判してシステムの営業許可を得て、インターンの頃から自分一人で営業を始めてみました。実際ムービンの課題解決には効果を発揮していたので、ある程度売れる自信はあったのですが、自分でも驚くほどまったく売れませんでした(笑)。
結局1年ほど営業活動をしたのですが、1社にも売れませんでした。ゼロです。このとき、「片手間でやってもダメだ。やるなら、徹底的にやりたい」と思い、起業という選択肢も考え始めました。
− 大学を卒業してすぐに起業されていますが、売れないことへの不安はなかったのですか?

不安がないと言えば嘘になりますが、「自分でつくったもので勝負したい」という気持ちと、適職をマッチングさせることの社会的な意義を考え、思い切りました。
もちろんメンバーは他にいないので、1年目は、開発から営業まで、すべて一人でやっていました。毎日、4kgのノートパソコンをキャリーバックに入れて営業周りをしていましたが半年間は1社も売れず、日中に営業し、要望としてあがった機能を早朝まで開発してまた営業、という日々を繰り返しました。
最初の受注直前は、「ご要望の機能をすべて開発したんだから、買わないはずありませんよね!」という気持ちでした。とはいえ、初受注の喜びは、今でも忘れられません。
リーマンショックで感じた無力感。
原点であるクライアントニーズにフォーカス。
− 初受注からは、順調に業績を伸ばされたのでしょうか?
勢いにのって順調に売れていくと思ったのですが、また半年くらいはほとんど売れませんでした(笑)。
1社目の受注のあと、2社目が3ヶ月、3社目が3ヶ月と、思うように受注を伸ばすことはできませんでした。機能が足りなかったことが大きな理由のひとつだったこともあり、2社目、3社目の受注も、ご要望のヒアリングと追加開発を繰り返しから生まれました。そのおかげもあって、機能面では非常に強化され、4社目以降は順調に販売が進むようになりました。現在でも、機能の豊富さは、トップクラスだと思います。 順調に販売が伸びてからは、開発・営業の人員も採用し、会社としても体制を強化していきました。
− そこからは順調に?
販売が伸びていきこれからというときに、リーマンショックに襲われました。
− リーマンショックが経営状況に与えた影響はやはり大きかったでしょうか?
ストック契約により売上はあったので、危機的状況というまでには至りませんでしたが、システムの新規受注が伸びず、何をしても成長しませんでした。
システムの受注が入らなくなったので、新規サービスを試行錯誤しながらいくつも立ち上げたのですが、どれもうまくいかないんです。無力感に苛まれ、現状維持だけを考えていましたね。一種の現実逃避の状態です。
− 現実逃避から抜け出すきっかけは、何だったのでしょうか?
当たり前なのですが、現状維持からは何も生まれないこと気がつきました。とはいえ、幅広くやるとすべてが中途半端になってしまう。限られたリソースしかない中で、改めて原点を考えたんです。答えは、クライアントニーズにフォーカスすることでした。システムとしてマーケットに何が一番ニーズがあるのかを見定めて、そこに全ての開発リソースを集中することに決めたんです。
あの当時、全体的に大きく販売は落ち込んでいましたが、唯一「医療系人材会社」さまからの受注は伸びていました。そこで、医療系人材会社様に特化した機能の開発を重点的に行いました。そのとき開発した機能の一つに「地図マッチング」機能があるのですが、これは現在でもキラー機能のひとつになっています。
− その後は順調に業績が伸びていかれたのでしょうか?
はい、現在は前年対比で2倍以上の成長ができるまでになりました。結果としてですが、何をやってもうまくいかない時期が長い間続いたことで、自分の働き方、組織のあり方について考えるようになりました。それで、営業から開発、運用まで自分の一人相撲でやってしまっていたところがあると反省したんです。このままだと組織として脆弱になり、いずれ株主、クライアント、メンバーに迷惑をかけてしまう。そうなる前にチームで戦える体制を整えていかなければと考え、組織力の強化に乗り出しました。
具体的には、各メンバーに大きく権限を委譲しました。 当初は混乱もありましたが、徐々に各メンバーが自主的に動けるようになり、機能開発やサポートなどの意思決定のスピードが格段にあがっています。組織とし強化されたことが、今の成長につながっています。
初心を忘れずに、人と企業を
もっともっとマッチングッドさせたい!
− 新サービスのリリースも加速していますね。
2015年の2月に、人材派遣会社様向けの「マッチングッド」をリリースしました。人材派遣会社様向けの機能も、徹底的な現場ヒアリングから生まれたサービスで、すでに数十社のクライアントにご導入頂きご好評を頂いています。
紹介業と派遣業のどちらにも対応できるシステム会社様は他にないので、その点を特にご評価いただいています。また、人事部の採用担当者様向けの採用管理サービスもリリースしています。
− 今後のビジョンを教えてください。
今後も、自社の強みでもあるシステム開発力とマッチングノウハウを駆使して、人材業界の活性化に貢献していきたいと考えています。大学生時代に、いち求職者として感じた初心を忘れずに、ひとつでも多くのマッチングッドを生みだしていきたいですね。
