シャープ出身人材、6割に求人 大阪労働局分

総合シャープ出身人材、6割に求人 大阪労働局分

シャープとその関連会社で再就職を希望し、大阪労働局のハローワークに登録した人が15日時点で100人に達したことが分かった。一方、離職予定者の特別相談窓口を開設した同局に寄せられた求人数は計61人で、6割程度は再就職できる計算になる。シャープは21日に希望退職の応募者数を発表するが、景気回復で人材不足が顕著になる中、ある程度の雇用吸収が図られそうだ。

同局は今月5日にシャープと関連会社の社員向けの特別相談窓口を開設、先週末の15日までの求職者数を集計した。一方、希望退職者の採用意向を持っている企業は23社あり、計61人の求人を出した。今後、求職者に求人企業を紹介し、早期の再就職を支援する。

同局は求職者個人の住所や勤務地を公表しないが、シャープ本社に近い阿倍野、同社工場に近い堺や布施(東大阪市)のハローワークに来る人が多い。設計など主に技術の仕事を探している。

 

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一方、求人企業は大阪府内の中小の機械製造業が多い。設計や開発ができる技術者を正社員に採用したいという企業が中心だが、中には、中国やタイでの工場長の求人もあった。青果物の集荷・販売や化粧品の通信販売など、電機以外の分野での営業職の募集もあり、地域別では、京都府、兵庫、滋賀県などの企業からの求人もある。

シャープ関連の再就職では、奈良労働局も特別相談窓口を設置している。県内に同社の事業所が3つあり、14日までに求職を登録した人は321人。65社から求人の問い合わせがあった。奈良県もシャープなど大企業離職者に県内企業の高度専門職を紹介する「県内就労あっせん・起業支援センター」を設けており、再就職を支援する。

シャープの人材獲得に積極的な企業もある。西松屋チェーンはプライベートブランド(PB=自主企画)商品の企画開発などの人材を電機大手から採用している。「新入社員など部下の教育もできる。部長職以上を採用したい」(総務部)とし、シャープの技術者の採用に意欲を示す。

西松屋は旧三洋電機など電機大手出身の技術者を80人弱雇用しており、今期中に100人に増やす計画だ。シャープ出身者は既に3人おり、優秀な人材の獲得を目指す。

2012年のシャープの希望退職では再就職に苦労するケースもあったが、景気回復で人材不足が顕著になる中、再就職しやすい環境になったとみられる。

ただ、大手の人材採用に慎重な中小企業の声もある。技術開発の手法や社風の違いもあり、大阪市内の中小製造業の経営者は「関心はあるが、今回は人材の募集を見送る」と話す。過去に他の大手電機メーカーの希望退職者を採用したが、事前の期待通りの成果を上げられなかったという。

 

 

シャープは7月27日から8月4日に3500人程度の希望退職者を募集した。対象は45~59歳の社員で、退職日は9月末。

12年に実施した前回の希望退職と比べて割増退職金などの条件が悪かったこともあり、出足は鈍かったが、計画値に近づいたとみられる。前回は2000人の募集に2960人が応募し、募集期間を前倒しで打ち切った。