総合すかいらーく、65歳に定年延長 パート含む8万人対象
ファミリーレストラン最大手のすかいらーくは10月から、全従業員の実質的な定年を現在の60歳から65歳に引き上げる方針を固めた。正社員や契約社員のほか、パート・アルバイトを含めた8万人超が対象。60歳以降も継続して働きたい人には給与などの待遇を維持する。外食産業全体で人手不足が深刻になるなか、接客や調理などのノウハウを持つシニア層を囲い込み、今後の出店拡大につなげる。
すでに組合側と大筋で合意しており、9月に正式決定する。これまで60歳に達した社員らは希望に応じて再雇用していたが、一年ごとの契約となり、賃金水準も下がるなど待遇の変化が大きかった。定年を延長すると同時に、65歳以降は70歳まで再雇用制度で働けるようにする。
同社はパートやアルバイトについても、60歳に達するまでは雇用期限を設けず、業務への習熟度などに応じて賃金などを改定してきた。しかし、60歳以降は別の賃金体系に移行し、実質的な賃下げになるケースが多かった。新制度ではパート・アルバイトについても65歳まで賃金体系などを変えない。
すかいらーくは今後も積極出店を続ける方針で、新卒採用なども強化している。しかし、少子化もあって業界全体の人手不足が深刻になるなか、労働力の確保が大きな経営課題となっている。シニア活用で従業員の勤続年数を伸ばし、採用コストやトレーニングコストなども抑える。
政府は2025年をメドに65歳までの雇用を義務付けた。しかし、外食企業では比較的負担が軽い再雇用制度を導入するケースは多いが、定年延長に踏み切る企業はまだ少ない。最大手のすかいらーくがパート・アルバイトを含め実質的に全従業員対象の定年延長を導入することで、同様の動きが広がる可能性もある。