派遣悪質な派遣会社は“退場” 厚労省、許可取り消し検討
厚生労働省が、国会で審議中の労働者派遣法改正案に盛り込まれている派遣労働者の雇用安定のための取り組みを厳格化する方針を固めたことが8日、分かった。派遣会社は派遣期間が切れた派遣労働者に新たな雇用先を紹介するなど雇用安定措置が義務化されるが、義務が生じる前に雇用契約を打ち切る「義務化逃れ」を繰り返す悪質な派遣会社に対し、事業許可(許可期間は初回3年)を更新しない方向で検討に入った。雇用安定措置の実効性を確保するのが狙い。
改正案では派遣労働者が同じ職場で働ける上限の3年がたった際、派遣労働者の失職を防ぐ雇用安定措置を派遣会社に義務化。派遣先への直接雇用の依頼のほか、新たな派遣先の紹介や派遣会社での無期雇用といった対策を実施しなければいけない。ただ、この措置は派遣期間が上限の3年に満たなければ罰則のない「努力義務」のため派遣会社が3年未満で派遣労働者の雇用契約を打ち切れば雇用安定措置をとる義務が生じないという義務化逃れの「抜け道」が懸念されてきた。
このため、厚労省は「努力義務とはいえ、雇用が継続していなければいけない」(職業安定局)とし、3年未満で雇用契約を打ち切っても雇用対策を講じない行為を繰り返す悪質な派遣会社には事業許可を更新しないことを許可基準に明記する方針だ。改正案が成立すれば、派遣会社8万社はすべて許可制に移行される。