総合平社員より管理職の数が多い韓国企業 高齢化でいびつな年齢構成に
『週刊朝鮮』が先日報じた内容によると、韓国の5大証券会社の1社とされるある企業で、次長の肩書を持つ社員が710人となり、その数は肩書のない一般の平社員の数(669人)を上回ったという。そのためこの企業では次長や課長が最も下の職位となっている部署が珍しくなく、そのような部署では例えば入社14年目の次長が書類のコピーや郵便物の配布、電話受けといった、アルバイトでもできるような仕事ばかりやらざるを得ないケースもあるようだ。
この企業では20?30代の若い社員よりも40?50代の中年社員の方が当然多くなっているが、このような年齢構成は政府系企業などでも実は珍しいことではなく、平社員が一人もいない状態で管理職だけで回っているような部署が上記の証券会社と同じく幾つもあるという。その理由は言うまでもなく、これらの部署にここ数年の間に新入社員が全く配属されてこなかったからだ。このように若い社員不在で管理職しかいないいびつな年齢構成の企業が、今や大手や中小などその規模に関係なく急増しているという。
この現状は何よりも韓国社会全体の高齢化と深く関わりがある。20?30代人口が毎年10万人以上のペースで減少を続けている一方、国民全体の平均年齢はすでに40歳に到達し、それに伴って企業で主力となる年齢層も40?50代へと移りつつあるのだ。
問題はこのような企業の高齢化が社会全体の高齢化よりも速いペースで進んでいるという現実だ。国内の企業は多くが勤続年数によって賃金が自動的に上がるいわゆる年功序列型賃金制度を採用している。その結果、高齢化という時代の流れに伴って平均年齢が上がれば、企業には人件費負担がそれだけ重くのしかかってくる。そうなれば企業は必然的に新規の採用を抑えるようになるため、社内の年齢構成は一層いびつとなり、一方で社会では若年失業が急増する。いかなる組織であれ若い年齢層を常に導入し続けなければ、市場の変化に対して柔軟に対応できず、創造性も徐々に欠如し、イノベーションを実行に移す能力も力も失われ、結果的に回復不可能な瀕死(ひんし)の状況を迎えざるを得なくなるだろう。
しかも来年から企業に対して60歳定年制度が義務づけられるが、そうなるとどこの企業も一層頭でっかちの年齢構成となるのは目に見えている。売上高上位500社までの企業を対象に大卒の新規採用者数を調べたところ、2013年には2万1933人だったのが、今年は1万4029人へと40%近くも減少した。これは若年層の雇用に乗り越え得ない大きな壁が生じたことを意味している。これでは国の経済全体、あるいは企業経営のいずれの次元でもすでに危機が進行していると言っても過言ではない。
しかし政府が27日に発表した若者の雇用対策は、過去の対策と比べて進歩した点は何もなく、若年失業や企業のいびつな年齢構成の解決に何の役にも立たないものばかりだ。企業の存亡や国の経済の永続性が懸かった深刻な問題に、政府は型にはまった対策しか提示できないのだから、このままでは国民の苦しみは今後もさらに深まっていかざるを得ない。