アルバイト・パートイケア・ジャパン、パート待遇を正社員並みに 福利厚生を統一
家具小売り世界最大手イケアの日本法人、イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は9月をメドにパートの待遇を見直し、フルタイムで働く正社員と同等にする。契約期間を原則廃止したり、時間当たりの賃金水準をそろえたりして、正社員との垣根をなくす。やる気を引き出して顧客へのサービスを高める狙い。人手のかかる小売業で、パートなどの待遇を改善する動きが鮮明になっている。
イケア・ジャパンでは1月末時点で約3300人が働いており、このうちパートは約2100人を占める。同じ職務に就いていれば、時給換算で正社員と同等の賃金幅とする。同時に、就業時間の長さにかかわらず福利厚生を統一する。その一方で、生活のスタイルに合わせて短い時間でも働ける権利は残す。
海外法人では同様の仕組みを導入している。今後従業員一人ひとりと面談し、詳細を決める。
イケアは2020年までに日本で店舗数を14店、売上高を1500億円程度とそれぞれ現在の2倍にする計画を掲げている。4月1日に日本法人トップに就任したピーター・リスト社長は15日、「計画達成には従業員一人ひとりの挑戦意欲が重要。従業員の満足度を高めることが顧客へのサービス向上にもつながる」と、パートの待遇向上の狙いを説明した。待遇改善による負担について「コストではなく投資」との考えを示した。
中堅の家具専門店「unico(ウニコ)」を展開するミサワは2月、店舗の最前線で接客にあたる販売員約200人を契約社員から正社員に切り替えた。今後採用する販売員はすべて正社員とする方針だ。
狙いは、販売経験を積んだ販売員の離職を減らすこと。店舗でのサービスの質も高められるとみている。待遇改善後、足元の採用活動で応募が増え始めているという。
小売業の間では、景気回復に伴う人材不足から従業員の待遇改善への取り組みが広がっている。ファーストリテイリング傘下のユニクロでも1万6千人のパートらを正社員にする方針。大手企業だけでなく中堅も含め、同様の動きが今後も広がりそうだ。