近畿の求人倍率、6年3カ月ぶり1倍台 ミスマッチ解消急務

中途近畿の求人倍率、6年3カ月ぶり1倍台 ミスマッチ解消急務

厚生労働省が28日発表した近畿2府4県の2月の有効求人倍率(季節調整値)は6年3カ月ぶりに1倍台となった。景況感の回復から採用意欲が高まっており、人手不足に陥る企業も出ている。求職者が希望する業種と求人需要が高い業種との食い違いも要因だ。建設業などを対象に企業や行政機関は雇用のミスマッチ解消策を強化する。

画像の拡大

 

警備会社の東洋テックは4月の新卒採用数を51人と前年の約4倍、2015年4月も同規模の採用を計画する。例年は10人強だった。ビル警備などが好調なうえ、「イベント警備などで若手が求められる場合も多く、人手不足感が強かった」ことに対応した。

学校向け厨房設備大手の中西製作所は人手不足に悩む。奈良工場(奈良県大和郡山市)は給食センターの新設増でフル稼働が続く。13年秋から30人の期間工を求め採用活動を続けるが10人前後にとどまる。近隣で自動車部品工場などが雇用を増やし、「確保が難しくなっている」という。

大阪府の有効求人倍率は建設業で型枠工、とび工、鉄筋工といった「く体工事関連」が同年11月に9.27倍に跳ね上がった。建設業界では復興需要のほか、公共事業の拡大、消費増税前の住宅建設の伸びなどで、専門技術を持つ人材は全国的に不足している。

兵庫県は14年度早々にも、建設業の人材確保・育成に向けて官民で「兵庫県建設業育成魅力アップ協議会(仮称)」を設ける。工業高校の生徒らを対象とした体験セミナーなどを通じ、建設業界の若い世代の人材確保を支援する。

福祉関連の業種でも就業支援策が相次ぐ。堺市は若年層や女性を対象にした市独自の就職支援施設「さかいJOBステーション」で「介護や保育の職種の相談会も実施している」(雇用推進課)という。奈良県などで介護付き有料老人ホームなど展開するウェルグループは介護職員の定着のために独自の資格制度を設け、待遇改善や技能向上に乗り出した。

女性などの就業支援を強化する動きもある。京都府は福知山市と共同で「京都ジョブパーク北部サテライト」の機能を充実する。4月21日にJR福知山駅近くのビルに施設を移し、母親が安心して相談できるよう保育ルームを新設する。