派遣法改正に「10.1問題」 廃案なら雇い止め増も 企業、10月以降の違法扱いを警戒

派遣派遣法改正に「10.1問題」 廃案なら雇い止め増も 企業、10月以降の違法扱いを警戒

与野党が真っ向から対立する労働者派遣法改正案を巡り、企業に「10.1問題」への懸念が広がっている。現行法のまま法施行から3年となる10月1日を迎えると、雇い止めや労働紛争が多発しかねないとの問題だ。

現行法は2012年10月に施行され、今年10月1日に3年を迎える。問題は、実際の派遣現場では専門業務か一般業務かあいまいなケースがある点だ。企業が派遣社員を専門業務だと考えていても、労働局などが一般業務と判断すれば、10月1日以降には、3年を超えた時点で違法となってしまう。

加えて、10月には「労働契約申し込みみなし制度」が施行される。3年を超えた違法派遣は、派遣先企業が労働者に直接雇用を申し入れたのと同様だとみなされる。

派遣業界からは「こうした事態を恐れ、一部で雇い止めが起きるのではないか」と警戒の声があがる。雇い止めを不満に思った派遣労働者が裁判所に訴えたり、企業が労働局の判断を不当として訴訟するなどの混乱も予想される。厚生労働省は「今回は通してほしい」(同省幹部)と焦りの色を強めている。

政府・与党は国会でこうしたリスクを訴えていく方針。自民党の高鳥修一氏は12日の衆院本会議で「雇い止めが生じる可能性も否定できない」と指摘した。民主党は「悪質なプロパガンダだ」と反発している。

総務省が12日発表した今年1~3月期の労働力調査によると、労働者派遣事務所の派遣社員は120万人で前年同期に比べ4万人増えている。