総合楽天の三木谷会長兼社長「社員のTOEIC800点超え、国際化を加速」
楽天が8日発表した2015年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比29%増の290億円だった。国内の金融サービスや、海外のインターネットサービスの収益改善などが寄与した。同日記者会見した三木谷浩史会長兼社長は「英語能力テスト『TOEIC』の社員の平均点が800点を超え、ビジネスのグローバル化を加速する」と述べた。主なやりとりは以下の通り。
――「TOEIC」の社員の平均点が5年前の526点から802点に高まり、業績への影響は。
「5年前に英語を社内の公用語にした結果、日本と海外拠点との意思疎通が格段に速くなった。新しいサービスを作り続けるうえで、内外の参考になる事例をどんどん取り込んでいくことが大事で、英語でグローバルに意思疎通できることがスピードにつながっている。例えば、ポイントを多く付与したり、商品ごとに期間を区切って販売したりする楽天市場の『楽天スーパーディール』は1~3月期の業績をけん引したが、これは買収した米通販関連サイト、イーベイツのサービスを参考にした。英語の公用化で海外の優秀なエンジニアを数多く採用できるようになり、最先端のIT技術を進化させていくうえでもプラス面が大きい」
――1~3月期の国内EC(電子商取引)の流通総額は前年同期比1.2%減と、消費増税前の駆け込み需要の反動減の影響を受けた。
「前年同期は特殊要因が大きく、2年平均成長率でみると14.2%伸びている。反動減の影響を受けた商品は家電や耐久消費財などで、消費増税の影響が出ていない商品も多い。モバイル経由の取引の比率は47%に高まるなど、成長は続いており全く心配していない」
――4月以降の顧客動向と今後の取り組みは。
「今年はゴールデンウイークの日の並びがよく、(人々が行楽で外出してしまい)楽天市場は多少の影響はあったが、その影響を除けば全体で利用は伸びている。今後は海外のお客さんももっと呼び込みたい。例えば、楽天トラベルと楽天市場が連携し、日本でたくさん買い物をする訪日客向けにホテルまで日本の魅力ある商品を届けるといった、新しいサービスをいろいろ考えていきたい」
――買収を進めてきた海外事業の収益化の見通しは。
「損益は大きく改善しており、黒字化も近い。国内でいくつかのサービスのアカウントを統合したように、今後は海外事業のサービスを一つのプラットフォーム(基盤)の上に乗せていきたい。共通の基盤ができれば、日本のノウハウを海外に輸出することも容易になる」
