10年後に30万人の介護人材が不足- 厚労省、現行制度で推計

総合10年後に30万人の介護人材が不足- 厚労省、現行制度で推計

厚生労働省は23日、現行制度が維持された場合、10年後に約30万人の介護人材が不足するという試算を、社会保障審議会福祉部会の福祉人材確保専門委員会(委員長=田中滋・慶大名誉教授)に示した。

これまで国は、大きな人口を抱える団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年度には、全国で約237万人から249万人の介護人材が必要になると試算してきた。ただ、現行の施策に伴う人材の増加を試算した数字はなく、10年後にどの程度の介護人材が不足するかを予測した数字はなかった。

 こうした状況を受け、厚労省では、各都道府県が実施した介護人材の需給推計を基に、25年度には約248万人の介護人材が必要となることや、現状の施策を継続した場合、25年度には約215万人の介護人材が確保されることなどを算出。その結果、25年度には約30万人の介護人材が不足するとした見通しを示した。

 厚労省では、15年度の予算で公費90億円を割き、▽地域住民や学校の生徒に対する介護や介護の仕事の理解促進▽介護未経験者に対する研修支援▽経験年数3―5年程度の中堅職員に対する研修▽各種研修に対する代替要員の確保▽潜在介護福祉士の再就業促進―などの人材確保のための施策を実施する方針だ。

 委員会では、介護福祉士の資格取得方法に関する提案もあり、大学や専門学校などの養成施設を修了する「養成施設ルート」まで含めた資格取得方法の一元化については、経過措置を講じつつ、22年度に完全実施する方針などが示された。