子育て世代 働く女性最多 35~44歳、初の7割超

女性雇用子育て世代 働く女性最多 35~44歳、初の7割超

子育て期に働く女性が増えている。総務省の労働力調査によると、35~44歳の女性のうち就業者と求職者が占める割合は2013年1~11月の平均で12年より1.6ポイント上昇し、71.3%となった。子育てのため離職する人が多いこの年齢層で70%を超すのは初めて。景気回復で働き口が増えたうえ、保育所の増設などで子どもを持つ女性の働く環境が改善したためだ。働く女性が増えると、中長期的な経済成長率の底上げにつながる。

 

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労働力人口は就業者と職探しをしている失業者の合計で、働く意思のある人の総数を示す。

13年の女性の労働力人口は3年ぶりに増え、11月までの平均で前年比37万人増の2803万人。増加率は1.3%と1997年以来、16年ぶりの高水準となった。一方で男性の労働力人口は12年に比べ12万人強減る見通し。男性の労働力の減少を女性が補う格好だ。

15~64歳の女性人口に占める労働力人口の割合(労働力率)も上昇している。13年は64.9%程度と過去最高を更新。12年と比べた伸び率は1.5ポイントと統計がさかのぼれる69年以降で最大だった。

年齢別にみると、子育てに伴う離職が多い35~44歳で12年と比べ1.6ポイント伸びた。10年前と比べた上昇率は4.8ポイントで、その3分の1を13年に達成した。同世代の労働力人口は13年に660.8万人程度と過去最多になる見通しだ。

働く女性が増えている要因は3つほど挙げられる。1つは景気回復に伴う求人数の増加だ。人材情報大手インテリジェンスによると、同社の求人サービス「an」に寄せられたバイト求人は昨年11月は前年の1.5倍に膨らんだ。小売業の出店にあわせた求人の伸びが大きく、特に女性の働き手が多い販売などの業務は2倍になった。

子育てと仕事を両立させる環境が整いつつあるのも追い風だ。横浜市など保育所整備に力を入れる自治体が増え、待機児童は昨年4月時点で3年連続で減った。

第一生命保険や日産自動車など大企業が女性管理職の登用方針を掲げるようになったことも、女性が働き続ける誘因となっている。日本は育児と仕事の両立が難しいため、他の主要国と異なり、女性の労働力率が子育て期に下がる「M字カーブ」を描いている。

日本経済の中長期の実力を示す潜在成長率は現在、0%台半ばとみられる。人口減で将来は労働力が不足し、潜在成長率が下がる懸念がある。女性・高齢者の労働参加が進めば、潜在成長率は0.35%高まると三菱総合研究所は試算する。

女性の労働参加を引っ張るのは非正規雇用だ。1~9月の雇用者を形態別にみると、非正規社員が前年同期に比べ3%増える一方、正規社員は1%減った。派遣社員やパート・アルバイトが求人増の多くを占めている。