総合ITの力を使って、企業と求職者の間にある障壁をすべて壊したい | モバイルファーストな求人サービスキャリアトレック。
「インターネットの力で世の中にインパクトを与えていくことにこだわっている」と語るのは、株式会社ビズリーチ執行役員の関 哲さん。
検索機能が一切排除されたレコメンド型転職サイト「careertrek(キャリアトレック)」のプロデューサーでもあります。 今回は、「HRogがゆく」と題し、11月26日にリリースされたばかりのキャリアトレックのiOSアプリについてを軸に、業界の課題や今後の展開についてお話しを伺ってきました!
【プロフィール】
1999年、一橋大学在学中に米国のネットベンチャー企業eグループへ入社。日本でのサービス立ち上げに関わる。 Yahoo!への吸収合併を機に復学し、2005年、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本・欧州・中東でハイテク、テレコム業界のクライアントを中心に、商品開発、セールスの組織・プロセス改革、コスト削減等のプロジェクトに参画。
2012年6月、ビズリーチ入社。ビズリーチ事業のCMO補佐を務め、ビズリーチ会員のデータ分析やマッチング精度向上のための施策を担当する他、数多くの転職成功者へのインタビューを実施。
2013年8月より新規事業「キャリアトレック」のプロデューサーに就任。
2014年11月、執行役員兼キャリアカンパニーCOOとして、管理職とグローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」及び20代向けレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」を統括。
■若手転職者の選択肢を最大化したい
-まずは、サービスとしてのキャリアトレックについてお伺いさせてください。サービス開始の背景に、どのような問題意識があったのでしょうか?
新社会人の3割以上が就職後3年未満で退社すると言われているように、若手のうちに一生のキャリアに繋がる仕事を見つけることは容易ではありません。
キャリアトレックは、20代の若手をメインのターゲットとして、若手社会人の選択肢の最大化を目指し、サービスで2013年の10月にβ版をリリースしました。
リリース当初は一般的な検索型の転職サイトと同様に検索機能も提供していたのですが、ターゲットとしていた20代のユーザーの閲覧・応募データの解析やユーザーヒアリングを通して利用の状況を分析した結果、8割程度の応募がレコメンドを通して行われていることが分かってきました。
元々レコメンド(提案型)に特化したサービスを構想していたこともあり、検索機能の一切を排除した、レコメンド型転職サイトとして2014年4月にリリースしました。
■転職は、先入観にとらわれることなく、多くの選択肢から慎重に選択することが大切
-リリース当初からアプリ化の構想はあったのでしょうか?
以前より、一般的な転職サイトはPCがないと操作しにくいという点に課題があると感じていました。また、β版リリース後の利用調査でもスマホからの利用割合が多かったこともあり、メインのターゲット層(20代)が通勤や就寝前のスキマ時間に簡単に利用できるような、スマホアプリを開発したいと思っていました。
-ブラウザにはない、アプリならではの特徴はあるのでしょうか?
アプリを開発するにあたっては、ブラウザのものを流用するのではなく、アプリの特性を最大限活かすためにゼロベースで開発しています。 UI/UXを開発する上では、人材系のサービスではなく、スマホのゲームやニュースアプリなどのユーザビリティをベンチマークしています。最新の言語であるSwiftで開発しており、自然と毎日利用できるアプリを目指しています。
また、ブラウザ版とは大きくことなる機能としては、よりレコメンドにフォーカスするため、レコメンドされた企業の情報しか閲覧することができないよう制限しています。
ユーザーには、初期登録で入力された属性情報に基づき、「1日最大10社」が「毎日」レコメンドされます。ユーザーは、レコメンドされた10社について、「気になる」or「気にならない」をフリックで選択していきます。
レコメンドで表示される会社情報は「ワンキャッチ(写真)」と「キャッチコピー」だけです(写真にタッチすることで、詳細情報を確認することもできます)。10社レコメンドされたとしても、数分程度で済みますので、通勤時間などのスキマ時間だけで気軽に転職活動が行えます。
-数分で選べてしまうことで、応募の質の低下を招いたりはしないでしょうか?
キャリアトレックは長期間の利用を想定しています。1日だけみると10社しかレコメンドされませんが、これを3ヶ月(90日)毎日繰り返すと、最大で900社がレコメンドされることになります。この900社のように選択肢が最大化された中で応募を検討することができるため、応募の質は向上すると考えています。
また、求職者が気軽に利用できる分、企業側からみると求職者にリーチできる機会が大きく増えると考えられます。 さらに、完全にレコメンドによる表示となるため、掲載順位や掲載期間の延長などを考えることなく、一定してリーチすることができます。
そもそも現在では、若手の応募者が集まらないという課題感の方が強くあります。
検索型の転職サービスでは、知名度がなかったり、検索順位が下位だったりした場合には、どうしても閲覧頻度、応募件数が低くなってしまうという問題がありましたが、その点を解消できることにも大きな意味があると考えています。
■企業の方々には、採用のマーケティングツールとして利用してもらいたい
-写真とコピーだけで判断されてしまうとなると、出稿側の企業にも工夫が必要ですね。
はい、写真とコピーだけで求職者の興味を惹きつけなければいけないので工夫が必要になります。
そのため、企業には求職者の属性情報とアクセス数が開示されます。
開示された情報を利用しながら、写真とコピーのABテストを行うことで、どのような写真・コピーのときに、どのような属性の求職者にヒットするのかということを分析していくことができます。
テストの結果に基いて変更を繰り返していくことで、原稿の精度を向上させていくことはもちろん、ヒットする言葉や写真を使って、自社の採用ページや会社説明会、採用パンフレットなどその他の採用に関わるクリエイティブにも活かしていくことができます。
これまでは応募数をあげるためには、掲載順位を上げる、掲載期間を長くするなどの手段しか取れるものがありませんでしたが、今後は、ABテストなどを行いながらPDCAを回すことで、応募効率を上げていくという循環が作れるのではないかと考えています。
■ITの力を使って、企業と求職者の間にある障壁をすべて壊したい
-アプリリリース後の、会員数などの目標はありますか?
現在のキャリアトレックは、会員数7万人、求人案件数17,000件、掲載企業は約4,000社となっていますが、早期のタイミングで10万ユーザーの獲得を目指しています。そのためにも、今後は Android向けアプリのリリースや機能の強化など、ユーザー獲得のための施策を積極的に行っていきます。
-最後に、今後のサービス全体の展開について計画があれば教えてください。
キャリアトレックが他の転職サイトと大きく異る特徴の一つに、「職種」ではなく「会社」にフォーカスしてレコメンドしている点が挙げられます。「職種」は、採用が達成されてしまうと消えてしまいますが、「会社」であれば消えることはありません。今後も一人でも多くの優秀な若手と優良企業との出会いを支援していきたいと思っています。
また、IT✕人材という観点から、募集部分に限らず、チャットやビデオ通話を利用することで、時間の制約が大きく転職活動の妨げになりがちな「面接」の課題解決についても興味があります。弊社はインターネットのサービスをつくる会社であるということにこだわっていますので、最終的には、ITの力を使って、企業と求職者の間にあるすべての障壁を壊していきたいと思っています。




