首都圏自治体、子育て新制度前に独自基準 職員配置や面積拡大

女性雇用首都圏自治体、子育て新制度前に独自基準 職員配置や面積拡大

2015年4月の「子ども・子育て支援新制度」のスタートを前に、首都圏の自治体で独自の基準を作るところが出ている。保育施設の職員配置を手厚くしたり、1人当たりの面積を広めにとるなど、国の基準を上回る規定にする動きだ。手厚い保育で質の向上を図る狙いだが、待機児童解消のためには量の確保と両立も求められる。

新制度の大きな柱が認定こども園。幼稚園が預かり時間を延長して保育所の機能も兼ねるといった制度だ。千葉市は認定こども園について、職員1人に対する1~2歳児の数を、国基準の6人に対して5人にする。

さいたま市は3歳児の1学級当たりの園児数を20人以下と国基準の35人以下より厳しくする。広さについても国基準では乳児1人につき1.65平方メートル以上だが、0歳児については同5平方メートル以上とゆったりとした設備にする。

「広いスペースを確保することで、保育の質を高める」(さいたま市)という。同じ面積で受け入れる児童数は減るが、「もともと、多人数の乳児を一度に受け入れるケースは少なく、大きな影響はない」とみる。

また、認定こども園や保育所よりも規模の小さい、少人数が特徴の地域型保育事業も新設される。埼玉県新座市はその一つである小規模保育所・事業所内保育所について、幼児1人あたりの保育室などの面積に広めの基準を導入した。満2歳以上の場合、1人当たり3.3平方メートルと国基準より7割近く広い。

新制度ではこのほか、保育の必要性を認定する制度もできる。保護者が就労、妊娠・出産、親の介護などの10項目に該当するかどうかで保育の必要性を判断する。東京都港区はこうした規則を条例化。保護者の就労時間については、1カ月48~64時間まで幅がある国基準の中で、最も短時間の48時間を基準にする。パートタイムで働く保護者も利用しやすくし、受け皿を広げる。

ちばぎん総合研究所(千葉市)の淡路睦主任研究員は「国は基準作りにあたり、待機児童問題が深刻な都市部を想定したとみられ、結果として面積条件や職員配置のハードルが低くなっているのではないか」と指摘する。

そうした中で一部の自治体が独自の基準を設定しているが、東京都は「保育に関しては、待機児童解消に向けた『量』の拡充が目下の課題だが、『質』を高めることも新制度の重要な柱。両者のバランスをどうとるか区市町村が考えていく必要がある」としている。