総合能力が低くても「お金に困らない人」たちの、ある共通点
ルールは自分で変えられる
日本人の多くは「ルールを守りなさい。けっして破ってはいけない」という教育を受けてきました。だから、みんなルールを守ろうとします。
Photo by iStockもちろん、ルールを守るのは悪いことではありませんが、ビジネスについてはルールを守っていればうまくいく、という世界ではありません。食うか食われるかのサバイバルな世界なのですから、ときには法律を犯さない範囲、つまりグレーゾーンで勝負することも必要になります。
『成功のポジショニング』(合同フォレスト)の著者・小楠健志さんは、総合格闘技の元世界ランカーで、現在は実業家として活躍しています。彼は著書の中で、次のようなことを書いています。
「なぜ反則はいけないのか? それは反則技が効果的すぎるから。だとすれば、反則
に近いグレーゾーンの部分を狙えば大きなダメージを与えることができる」
私自身も、ルールや常識の抜け道はないかを意識することがあります。
私がコンサルタントとして食べていくきっかけとなったのは、『誰にでもできる「セミナー講師」になって稼ぐ法』という本を出版したことです。当時、セミナー講師は、各業界のいわゆる「大家」や「大御所」という暗黙のルールがありました。
ところが、私はセミナー講師歴1年半であるにもかかわらず、「講師になるノウハウ」を説く書籍を出版したのです。
その頃の私は、彼らのような専門的で、レベルの高いことは教えられなかったのですが、ゼロからセミナー講師になりたい人に向けてなら、自分の経験は参考になると考えたのです。
業界のトップではなくても、自分より下のレベルの人には教えられる。私はこれを「三角形の法則」と名付け、セミナー講師で食べていく方法を教えてきました。つまり、業界の重鎮でなくても講師として活躍できるように、ルールを変更したのです。
既存のルールは絶対的な価値観ではなく、誰かがつくったものです。時代が変われば原理や原則も変わっていきます。
だから、変更可能なルールもたくさんあるはずです。
たとえば、日本企業では「残業は当たり前」「上司が帰宅するまで部下は帰れない」というのも暗黙の決まりでしたが、近年はそうしたルールも取り払われ、就業時間内に高いパフォーマンスを出すことが求められるようになりつつあります。今後は、副業で稼ぐこともスタンダードな働き方になるかもしれません。
これからの時代、残業することなく成果を出して早く帰宅できる人が、評価を上げるようになっていくはずです。
そうした時代の変化に取り残されないことも「お金に困らない人生」を手にするためには大切なのです。
三振を恐れず打席に立て
ビジネスで成功した人や高収入を手にした人に「成功した秘訣は何ですか?」と尋ねると、かなりの確率で「目の前のことを懸命にやっていたら、いつのまにかうまくいっていた」といった類いの答えが返ってきます。
Photo by iStock世間でよく、成功した経営者や起業家の成功ストーリーが語られますが、その多くは結果論というのが現実です。「これをしたから成功した」という話の多くは、後付けであることが多いのです。
「結果論」と言ってしまうと元も子もありませんが、成功した人には、共通点も存在します。
それは、チャンスと見たら、それを逃さずに行動を起こすことです。
実業家の堀江貴文さんは、著書の中でこんなことを述べています。
「バカは三振を恐れずとりあえず打席に立って、バットをぶんぶん振るから、うまく
いくことがある」
能力が高くても、打席に立たなければ、目の前のチャンスをつかむことはできません。毎日こつこつ素振りをしていても、球を打たなければ、ヒットもホームランも生まれないのです。
逆に、能力や準備が不足していても、まぐれ当たりで、結果を出すことができるかもしれません。あるいは、実際に打席に立ってみたら、案外ピッチャーの球が遅く見えて、自分らしいスイングをできるかもしれないのです。
「成功する確率は半分くらいしかない」とチャレンジすることをためらっている人がいますが、50%の確率でうまくいくなら挑戦したほうがいいでしょう。完璧になるまで準備をしていても成功の確率は0%のままなのですから。
完璧になるまで準備ばかりしていないで、打席に立ってスイングしてみることが大切です。相手の投手よりも実力が劣っているなら、バットを短く持ってミートを心がけたり、意表をつくセーフティーバントを試みたりする。そうすれば、ホームランは打てなくてもヒットは打てるかもしれません。フォアボールで出塁できる可能性もあります。
たくさん打席に立つことを心がけていると、ときどきヒットを打てるので、それが小さな自信になり、次のバッターボックスに向かう勇気がわいてきます。
現在、起業家として活躍するHさんは、中学時代バスケットボールに打ち込んでいましたが、ひょんなことから高校ではレスリング部に入部することに。まったくの素人だったHさんですが、県内にレスリング部がある高校が5校しかなかったこともあり、インターハイ出場を果たします。
もちろん、それなりに実力もあり、努力もしたのでしょうが、本人曰く「ライバルが少なかったからインターハイに出場できたのは間違いない」とのこと。しかし、レスリング部時代に勝ちぐせがつき、今も自信につながっているといいます。
一方で、高校野球やサッカーはライバルが多い。甲子園の常連である強豪校に進学できたとしても、ほとんどが2軍、3軍に甘んじて、甲子園もスタンドで応援することになります。つまり、「打席」に立つことさえかないません。試合に出られなければプロの目にも留まらないのです。
ビジネスでも、ライバルの少ないところで勝ちぐせをつけるのもひとつの手です。
それはあなたがやるべき仕事?
お金に困らない人生を送っている人に100%共通していることがあります。それは、自分の得意なことで勝負していることです。
Photo by iStockプレゼン力やコミュニケーション力がすぐれている人は、営業のジャンルで他を圧倒する実績を残します。儲かる投資物件を見つける能力のある人は、不動産の世界で結果を出しています。
勝てるジャンルに絞っているのです。
得意なことのほうが早く結果が出やすいですし、ストレスを抱えながらイヤなことに取り組む必要もありません。お金に困らない人生を手に入れたければ、得意な分野やスキルで勝負することが重要です。
たとえば、あるクリーニング店の店主は、「染み抜き」が得意で、他のクリーニング店では対処できないようなひどい染みも落とすことができます。だから、立地がよいわけでもないのに、注文が絶えません。なぜなら、8割の顧客が同業のクリーニング店だからです。他のクリーニング店では落とせない染みを落とすことで、勝ち組になっているのです。
また、ある住宅内装の施工業者は、らせん階段の取り扱いと設置に特化し、不況下でも生き残ることができたそうです。らせん階段は特殊なジャンルで、他の施工業者では扱いにくいため、「らせん階段なら、あの業者に頼むしかない」というのが業界の常識になっているとのこと。
得意なことに注力するということは、それ以外を切り捨てることを意味します。お金に困らない人は、苦手なことは人に任せます。そして、自分は得意なことに時間と労力を割くのです。
一方で、お金に困る人は、苦手なことを必死で克服しようとします。
起業セミナーの参加者であるGさんは、専門知識を活かしてコンサルタントとして独立することを目指していました。ところが、状況を聞いてみると、「ホームページのつくり方を勉強しているところ」とのこと。自分自身の「顔」となるホームページを自作するつもりだというのです。
もちろん、コンサルタントとして仕事を獲得するならホームページは必要ですが、素人がイチからホームページ作成のスキルを学べば時間もかかりますし、クオリティーの低いものしかできないでしょう。専門家のホームページが、素人感いっぱいで安っぽければ、お客さんは依頼することを躊躇するに違いありません。
ホームページを自作する時間があるなら、新規顧客獲得のマーケティングや事業の戦略を考えるべきです。その代わり、ホームページの作成は業者に発注する。それなりにコストはかかりますが、必要経費として見積もるべきなのです。
苦手なことは、仲間と組むことで克服することもできます。
当社のセミナーには、デザインが得意な人、弁護士や司法書士といった専門資格をもっている人など、さまざまなスキルや知識をもっている人が集まります。そのため、お互いの事業に必要なスキルを提供し合う関係が自然とできあがっていきます。多種多様なスキルや知識をもっている人と組むことができることも、お金に困らない人の特徴なのです。